研究課題/領域番号 |
19K05142
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
内海 裕一 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (80326298)
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研究分担者 |
岸原 充佳 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (50336905)
山口 明啓 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 准教授 (70423035)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | マイクロ波 / マイクロ波加熱 / microfluidics / マイクロ化学システム / コンビナトリアル化学 / 導波路 / 有機合成 / 創薬 / 金属錯体 / マイクロ波化学 / マイクロチャンネル / 化学合成 |
研究開始時の研究の概要 |
従来のマイクロ波加熱反応器は並列かつ逐次的な反応をフロー操作で達成するのは困難だった。反応のモニタリングも金属のキャビティ構造が邪魔となり困難である。この解決としてマイクロ波(24.15GHz)のポスト壁導波路中にマイクロチャンネル(流路)を挿入して加熱・反応させる“マイクロ波化学チップ ”を提案し高速・高収率の有機合成に成功した。本研究では化学合成を連続かつ並列に実行するために複数の反応部を持つマイクロチャンネルを一つのチップに集積化したシステムを実現する。これによりフロー操作によるコンビナトリアル合成と反応のその場モニタリングが可能となる。
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研究成果の概要 |
マイクロ波(MW)(24.15GHz)のポスト壁導波路中にマイクロ流路を挿入して加熱・反応可能なMW化学チップを提案した。MW(24.15GHz)が照射されるアプリケーターに定在派を生成した共振器型として水を5秒で100℃までの急速加熱(MW入力4W)に成功した。また放射光リソグラフィーとプロトタイピングを併用した方法によりチップの作製誤差を±5ミクロン以下に抑え加熱の均一性を大幅に高めた。反応への適用として金と銀のナノ粒子の作製およびルテニウム錯体合成を流路内の蛍光発光の2次元分布としてとらえることに成功した。多段反応の応用としてカップリング反応を取り上げ対応した設計を開始した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
24.15GHzのマイクロ波による複数の反応部を有したマイクロ流路が集積化され、高い反応速度と収率で化学合成が可能な、新規のマイクロ波化学システムを実現した。これにより無機化学、高分子化学、触媒化学などの様々な分野においてマイクロ波加熱の著しい迅速さと高い反応収率、選択性などの特性を活かし、マイクロチャンネルの任意な組み合わせによって多数の有機合成ステップが一括して可能な革新的化学合成法の創出が期待できる。すなわちファインケミカルや創薬分野で多品種のコンビナトリアル化学合成への展開がオンチップで可能となる。このシステムは少量ながら一度に数十~数百の高速・高収率の合成を目標としている。
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