研究課題/領域番号 |
19K05201
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28020:ナノ構造物理関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
植田 暁子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (70453537)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 二次元層状物質 / 二硫化硫黄 / 電子格子相互作用 / ケルディッシュグリーン関数法 / スピン帯磁率 / スピン軌道相互作用 / スピン・フォノン相互作用 / 遷移金属ダイカルコゲナイド / 2次元層状物質 / デバイスシミュレーション / スピン・フォノン変換 / スピン・フォノン相関 / フォノン / スピン |
研究開始時の研究の概要 |
遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)半導体の単層膜は、電気的な制御性に優れ、空間反転対称性の破れに起因した特異な物性を示すことから、その特性を活かしたエレクトロニクス、スピントロニクスが研究されている。また、フォノン状態も空間反転対称性の破れにより、擬スピン状態を示す。本研究では、円偏極したフォノンと電子の軌道やスピンの自由度との相互作用が、電気、磁気、熱特性に与える影響を理論的な手法を用いて考察する。さらに、バレーを介したスピン・フォノン間の角運動量の変換を利用したスピンとフォノンの相互制御を研究し、新機能デバイスの提案を行う。
|
研究成果の概要 |
遷移金属ダイカルコゲナイド半導体において、スピン・フォノンの電気的、磁気的制御を目指した理論研究を行っている。遷移金属ダイカルコゲナイド半導体として二硫化硫黄を考え、スピン軌道相互作用、電子格子相互作用が磁気特性に与える影響を考察した。スピン帯磁率をケルディッシュグリーン関数法を用いて計算し、g因子の温度依存性の説明に成功した。また、遷移金属ダイカルコゲナイドを用いた新規デバイスを提案するため、デバイスシミュレーターの開発を行なった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遷移ダイカルコゲナイド(TMDC)は、優れたゲート制御性によりショートチャネルを抑えて微細化することが可能であることから、ナノシート型の次のサブ10nmノードプロセスの候補として注目を浴びている。本研究は、最終的にフォノンやスピンの自由度の制御を目指しており、新規ロジックデバイスの性能向上のための知見を与える。また、スピンやフォノンを制御することにより、スピントランジスタや熱電デバイスへの応用が期待できる。 また、開発したシミュレータを用いた新規デバイスを設計することが可能なため、新機能デバイスの実用化を加速できると考えている。
|