研究課題/領域番号 |
19K05203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
齊藤 健二 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60397669)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 多孔結晶 / d0電子酸化物 / 触媒 / 無機多孔結晶 / 金属酸化物 |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究において、d0電子系複合酸化物中の特定の金属カチオンを最小のプロトン(H+)へと置換し、結晶内部にナノ空間を創出する方法を見いだした。本研究課題では、(1)空間構造とその構成元素の内殻電子がH2-D2変換に及ぼす影響を調査し、実験化学的に反応の起源を明らかにする、(2)バンドギャップの狭窄化により光触媒性能を向上させる、(3)結晶内外を「光」触媒反応場とする、大孔径のナ ノ空間を創出する、ことを目的とする。本研究を通し、内部空間構造の多様性と多機能性を兼ね備えた結晶性酸化物触媒を創製する。
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研究成果の概要 |
無孔性の酸化物中の特定の金属イオンを最小のプロトンへと化学置換し、新しい多孔結晶材料を合成した。Cu5Ta11O30を原料として用いた系では、硝酸中でのソルボサーマル処理によりH5Ta11O30を得た。固体表面には水酸基が確認され、加熱による水素生成との関与が示唆された。D2O中で反応させるとH-D交換も進行することから、D2生成のための触媒として機能することも期待される。一方、KNb5O13中のKサイトをプロトンへと置換することで、大口径多孔結晶の合成も試みた。溶融AgNO3を用いてAg置換を行った後、プロトンへと置換できることがわかった。得られた物質の多孔性および光触媒機能を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
産業上有用なゼオライトは、主骨格元素の種類がSiとAlしかない。本研究では、元素範囲の拡大による用途の多様化を目指し、TaまたはNbを骨格元素とする多孔結晶を得る方法を開発しており、学術的に重要な取り組みの一つと考えられる。開発した物質はゼオライトにはない光触媒機能も示しており、社会的意義も大きいと想定される。
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