無孔性の酸化物中の特定の金属イオンを最小のプロトンへと化学置換し、新しい多孔結晶材料を合成した。Cu5Ta11O30を原料として用いた系では、硝酸中でのソルボサーマル処理によりH5Ta11O30を得た。固体表面には水酸基が確認され、加熱による水素生成との関与が示唆された。D2O中で反応させるとH-D交換も進行することから、D2生成のための触媒として機能することも期待される。一方、KNb5O13中のKサイトをプロトンへと置換することで、大口径多孔結晶の合成も試みた。溶融AgNO3を用いてAg置換を行った後、プロトンへと置換できることがわかった。得られた物質の多孔性および光触媒機能を明らかにした。
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