研究課題/領域番号 |
19K05239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
雨海 有佑 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (50400065)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 巨大熱膨張 / アモルファス合金 / セリウム合金 / 直流高速スパッタ法 / 熱膨張測定 / 熱膨張 / 直流高速スパッタリング法 / 磁気体積効果 / 磁場中熱膨張測定 / 近藤効果 / Ce-Mn合金 |
研究開始時の研究の概要 |
2元金属間化合物が存在しない軽希土類のCeと遷移金属のMnで構成されたアモルファスCe-Mn合金は,アモルファス合金系で最大級の熱膨張係数を有する。この原因として,電磁気的な特性が巨大熱膨張の出現に関与していると考えられる。通常,熱膨張係数が小さいアモルファス合金系における巨大熱膨張現象はこれまでに皆無であり,発現機構について基礎物性から解明することが必要である。本研究は,アモルファスCe-Mn合金における巨大熱膨張現象の発現機構を磁性や電子物性の観点から明らかにすることを目的とする。さらに,熱特性について新機能を有した新たなアモルファス合金材料の一つの鉱脈へと発展させたい。
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研究成果の概要 |
本研究は,アモルファスCe-Mn合金で観測される巨大熱膨張現象の発現機構を磁性や電子物性の観点から明らかにすることを目的とした。巨大熱膨張の出現にはMnスピンまたはCeの4f電子が関与した強相関電子状態が重要であると考えたが,CeをYで置換すると室温付近で熱膨張係数の減少が観測されたこと,磁場中熱膨張および比熱測定において磁場の効果がほとんど現れないことがわかった。従って,Ceの存在は巨大な熱膨張係数に重要であること,Mnスピンは熱膨張係数の増大に大きな影響を与えないということが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
巨大熱膨張現象は,ヒートスイッチのようなセンサー材料として可能性を有するが,熱膨張が大きく違う物質の接合の際の緩衝材(例えばヒートシンク)や巨大熱膨張の出現に伴う巨大な比熱を利用した蓄熱材料などへの応用も期待されることに創造性がある。Ce-Mn合金の場合,組成変化や置換によりで熱膨張係数を変化させたり,熱膨張係数の温度依存を変化させたりすることが可能であるため,使用温度範囲や磁場中などの外部環境に応じた設計が可能になる。
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