研究課題/領域番号 |
19K05245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
本多 善太郎 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (30332563)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 磁性材料 / 2次元物質 / 炭素材料 / ボトムアップ合成 / フタロシアニン / 磁性体 / 炭素物質 / 磁性 / 2次元物質 / 炭素シート |
研究開始時の研究の概要 |
グラフェン様炭素シートに金属が原子レベルで均一分散した磁性炭素シートは炭素シートの優れた電子物性にスピン源が加わった材料であることから次世代スピントロニクス材料として有望視されている。しかしその多くはバンド計算におけるモデル化合物にとどまり、物質合成に至った例は少ない。一方、化学の分野では磁性炭素シートと類似した金属有機構造体をナノアーキテクトにより合成する手法が確立されている。そこで本研究ではこれらの分野を相補的に融合し、スピン源が均一分散した炭素シートの合成法の確立とその結晶構造と磁性の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
平面金属錯体及び有機分子をビルディングブロックに用いた磁性炭素シートのボトムアップ合成法の研究を行った。1.オクタシアノフタロシアニンの環化反応によりフタロシアニンシートの合成に成功し、シート内に磁気相互作用が働くことを明らかにした。2.クロロフタロシアニンをビルディングブロックに用い多孔質ポリフタロシアニンを得た。多孔質ポリフタロシアニンをリチウム電池の正極に用いることでイオン吸着能を評価し、良好な繰り返し充放電特性を確認した。3.メラミン等平面有機分子をビルディングブロックとして多孔質窒化炭素シートの合成に成功した。多孔質窒化炭素シートは硝酸イオンと金属イオンを同時吸着し、磁性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2次元構造を有する磁性炭素材料は電子スピンの制御も可能とする次世代エレクトロニクス材料のみならず、触媒、電池等、広い分野で有用な材料である。しかしながらその簡便かつ大量生成可能な合成方法は確立されていない。本研究では磁性炭素シートの合成法に関する問題解決を目指している。また、材料の主成分を炭素とすることで、現在対策が求められている希少資源の確保や廃棄の際の環境負荷の問題に対応しており、社会の要請に沿っている。
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