研究課題/領域番号 |
19K05299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
宮本 克彦 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (20375158)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | テラヘルツ / 光渦 / 軌道角運動量 / 非線形光学 / ベッセルビーム / 周波数可変 / 差周波発生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、固有モード性を保ったテラヘルツ光渦を周波数可変かつ任意次数で発生させることが可能な、テラヘルツ光渦シンセサイザーの実現を目的としている。 光渦とは、位相が一意に決まらない位相特異点に起因した螺旋波面を有し、軌道角運動量・ドーナツ型強度分布といった特徴を持つ光の総称である。非線形波長変換を用いる本手法では、既存のテラヘルツ光渦の様な発生できる周波数と次数に制限を一切受けず、高いモード純度を達成できる。テラヘルツ光渦シンセサイザーは、物性研究の新たなツールとしての応用が期待される。
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研究成果の概要 |
螺旋状波面に由来する位相特異点と軌道角運動量を特徴とする光を総称して、光渦と呼ぶ。光渦の発生方法は、波面変調素子や位相板などの光学素子を用いるのが一般的である。しかし、これらの発生手法は設計周波数でのみ動作することから、光渦のもつ軌道角運動量を保ったまま周波数を自在に変調できなかった。そこで本研究では、非線形光学効果の一種である差周波発生を用いることで周波数可変なテラヘルツ光渦の発生に成功した。周波数同調範囲は2-6THzであり、4THzにおいて~3.3μWの出力を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非線形フォトニクスに立脚した本手法において、これまで実現できなかったテラヘルツ光渦の周波数可変性を実現した。さらに、軌道角運動量の高純度固有モードを各発生周波数において担保できる点が大きな利点として挙げられる。周波数可変高純度テラヘルツ光渦光源を用いる事で、軌道角運動量を主成分とした新奇テラヘルツ分光など、テラヘルツ領域における光物性研究への新たな応用展開が期待される。
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