研究課題/領域番号 |
19K05307
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
林 真至 神戸大学, 工学研究科, 名誉教授 (50107348)
|
研究分担者 |
藤井 稔 神戸大学, 工学研究科, 教授 (00273798)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | Fano共鳴 / 多層膜 / ATR分光 / 蛍光分光 / フォトクロミック分子 / 蛍光分子 / 局所電場 / 導波路 / Fano共鳴 / 平面導波路 / 全反射分光 / 近接場相互作用 / 結合モード / 光制御 / フォトクロミズム / 全反射減衰分光 / 多層膜構造 / 光機能性分子 |
研究開始時の研究の概要 |
Fano共鳴とは、非対称なスペクトル形状を示す共鳴であり、近年金属や誘電体のナノ構造の光学応答に現れるFano共鳴が精力的に研究されている。鋭いFano共鳴光学応答を応用すれば、バイオセンサーや光スイッチ等の光学素子の性能を格段に向上できる。本研究は、鋭いFano共鳴を示す平面多層膜構造に光機能性を有する分子を導入することにより、外部光によってFano共鳴の位置や幅を制御することを可能にし、またFano共鳴に発光の機能を持たせることにより、新奇な近接場光学素子の実現を目指す。
|
研究成果の概要 |
従来、ナノ構造が示すFano共鳴光学応答は、構造が決まれば固定されてしまい、外部から制御したり、機能性を発揮させることが困難であった。本研究では、Fano共鳴を示す多層膜構造に、フォトクロミック分子、蛍光分子を埋め込むことで、Fano共鳴形状を外部光照射により大幅に制御したり、蛍光スペクトル上にFano共鳴を発現させることに成功した。本研究で示されたFano共鳴の光機能性は、種々の新しい光デバイスの開発に応用することができる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のFano共鳴の研究では、遠距離場光学応答に重点が置かれており、局所場や近接場の振舞いに関しては、深く追求されてこなかった。多層膜系のFano共鳴に光機能性を付与する研究を遂行するうちに、多層膜構造内部での局所場の振舞いが、Fano共鳴形状を生み出す上で本質的な役割を果たしていることが明らかになってきた。このことは、学術的に重要であるのみならず、局所場や近接場のみで動作する、従来には存在しない新しいタイプの光学デバイスの設計指針を与えるもので、今後様々な光応用技術につながることが期待できる。
|