研究課題/領域番号 |
19K05344
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平野 伸夫 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (80344688)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 長石熱発光 / Thermoluminescence / Feldspar / 地熱探査 / エルサルバドル / 長石 / 熱発光 / 放射線照射 / 人工熱発光 |
研究開始時の研究の概要 |
鉱物熱発光とは自然または人工放射線の影響を受けて鉱物結晶中の格子欠陥等に蓄えられたエネルギーが,その鉱物が加熱される事によって光として放出され発光する現象である,よって,地熱などの影響を既に受けた自然鉱物では加熱しても,発光量が減少するか発光しなくなる.これを利用する事で地熱探査に応用できるが,現在では石英のみが実用化されつつある.そこで石英以外の鉱物として地熱地帯に多く産出するものの熱発光現象の観察には適さない長石に着目し,熱影響と格子欠陥のの関係,人工照射した放射線量と熱発光の関係を実験的に検討する事によって,石英が産出しない地域での地熱探査へ長石熱発光を利用できる可能性について検討する.
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研究成果の概要 |
長石類の熱発光挙動について,NTL(天然TL)およびATL(人工放射線照射TL)の検討をおこなった.通常の地熱兆候探査で用いられている石英と比較して,長石NTLは微弱であるが,地熱の影響をある程度検出できていることを確認した.また長石ATLについては,地熱の影響をより明確に検出することが可能であった.この結果,石英と比較すると精度で劣るものの,長石によると地熱兆候探査は可能であると結論づけられた.次に実証のため,中米エルサルバドルのアワチャパン地熱地帯において長石を利用した地熱兆候中心の推定をおこなったところ,既存の地熱発電所や火山の位置と整合するような結果が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
石英TLを用いた地熱兆候探査はほぼ実用化されてきたが,当然ながら石英を産出しない場所では適用できない.しかし,長石についても石英と同様に地熱兆候探査に使用できることが判明したことから,この調査を適用できる地域を拡げることができた.また,この探査方法は他の地熱探査と比較して探査コストが非常に低いことから,本格的かつ高額な地熱探査をおこなう前に探査地域を絞り込むためのスクリーニング方法として非常に有効であるいえる.
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