研究課題/領域番号 |
19K05349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
藤原 惠子 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助手 (50253175)
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研究分担者 |
中塚 晃彦 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (80294651)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Na-GTS型多孔性珪チタン酸塩 / 多孔性アルミノ珪酸塩 / マイクロポーラス / 汚染水 / Csイオン交換 / Srイオン交換 / 吸着剤 / 放射性物質 / イオン交換 / セシウム / ストロンチウム / XRD / CHA型ゼオライト / K-AM2 / Csイオン / Na-GTS型チタノシリケート / 多孔質結晶 / Srイオン |
研究開始時の研究の概要 |
福島第一原発事故によって溶けた炉心を冷やすため多量の水が注入された結果、建屋の地下に高濃度の汚染水となり溜まり、流れ込んでくる大量の地下水を汚染している。そこで地下水の流入を抑える対策を行ったが、毎日150トンずつ増え続けている。 汚染水中のCs及びSrイオンは放出量が多く半減期が長いため、回収、除去に苦慮している。Cs及びSrイオンに対して、吸着容量が大きくかつ吸着速度の速い吸着剤の開発を行い、作製したCs及びSrイオン交換した吸着剤の結晶構造や水和状態を明らかにすることで、効率のよい吸着剤の更なる開発に発展することが期待できる。
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研究成果の概要 |
汚染水から半減期の長い放射性同位体を除去するため多孔性珪チタン酸塩および多孔性アルミノ珪酸塩のCsとSrイオン交換特性を調べた。各試料にCsClおよびSrCl2水溶液(0.01~1.0M)を加え、25~80℃で24時間振とう処理した。各Cs及びSrイオン交換体の最大交換率は、Na-GTSにおいてCs交換率100%, Sr交換率80%を示した。Na-GTSのCs交換体についてSr-GTSの単結晶X線構造解析で報告されたSrの占有席(4eおよび6g)を陽イオンの可能な占有席とし、いくつかの占有モデルを仮定してXRDパターンをシミュレーションした結果、Csイオンが6g席に占有することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島第一原子力発電所の汚染水に含まれる半減期が長く、放出量の多いCsイオンおよびSrイオンを除去する目的で多孔性珪チタン酸塩(Na-GTS, K-AM2, Na-CST)および多孔性アルミノ珪酸塩(K-CHA, Na-A)の吸着剤としての特性を検討した。本実験に使用した試料において、CsイオンおよびSrイオンについては、Na-GTSが結晶構造を保った状態でもっとも高い交換率の交換体を得ることができた。従って、Na-GTS型多孔性珪チタン酸塩(Na-GTS)は増え続ける汚染水に含まれる半減期の長い放射性物質を吸着する材料の1つとして有望であると思われる。
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