研究課題/領域番号 |
19K05431
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
和泉 博 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (20356455)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 立体配座 / ディープラーニング / SARS-CoV-2 / タンパク質 / IUPAC命名法 / 機能性有機分子 / 分子構造コード化構造検索 / 超二次構造 / 分子構造コード化検索 / 創薬 / 分子構造コード化 / タンパク質超二次構造 |
研究開始時の研究の概要 |
所望の機能を入力することにより、改良案を提示する分子構造設計プログラムを実現するための研究開発を行う。その開発に不可欠な有機フラグメントの比較に使用する、分子構造の記述の国際規格化に向けた研究を進める。近年技術革新の著しいクライオ電子顕微鏡法によるタンパク質構造解析に適用可能なX線結晶構造及び密度汎関数法計算フラグメントデータベースを構築する。併行して、タンパク質を記述するために考案したタンパク質超二次構造コードを用いるディープラーニング技術を開発し、分子構造設計プログラムにフィードバックさせる。
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研究成果の概要 |
有機分子立体構造(立体配座)ビッグデータで共通部分構造識別に利用する、IUPAC命名法P-94.2順位則修正案の必要性を認めてもらうため、産業応用上の有用性を検討した。提案している立体配座の記述法を用いて、最新のディープニューラルネットワークに応用可能か示すため、タンパク質立体配座可変性予測システムSSSCPredsを開発した。完成当時構造未知で大きな社会問題となっていたSARS-CoV-2を用いて予測精度の検証を行い、レセプター結合ドメインの立体配座可変性予測マップが実験で得られたアミノ酸変異による配列-発現量マップ及び配列-結合マップと極めて類似しており、高い相関を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
産業界のニーズとして開発失敗有機分子から的確な改良候補を提案する技術の要請がある。そこで、有機分子立体構造(立体配座)ビッグデータで共通部分構造を識別するのに必要となる順位則を国際科学会議に提案し、国際基準として認められるための取り組みを行っている。そのコンセプトをディープラーニング解析と組み合わせて得られたタンパク質立体配座可変性予測システムは、特定のウィルス表現型との相関を議論可能な程度の精度を有していた。このシステムを用いて、SARS-CoV-2のD614G変異で感染性が増大した原因や多重変異株の中和抗体回避能と構造可変性パターンとの相関を明らかにすることで実社会に役立つことを示した。
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