研究課題/領域番号 |
19K05481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
南 安規 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (60613362)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 不飽和結合化合物 / 付加反応 / 環状化合物 / 有機ケイ素化合物 / 金属触媒 / 炭素-水素結合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,申請者が独自に開発している「パラジウム/有機酸協働触媒によるアルキンの活性化法」を活用して,ビニル炭素-水素結合および脂肪族炭素-水素結合を切断してアルキンに分子内付加させる新規環化反応を開発する.合成中間体としての有用性に加えて薬学的に関心の高い含ケイ素環状化合物を中心に,既存法では直截構築が難しい複素芳香族化合物や脂環式化合物を合成標的とする.
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研究成果の概要 |
まず,申請者が独自に開発した「パラジウム/有機酸協働触媒によるアルキンの活性化法」の方法論をもとに,ビニル炭素-水素結合の変換する分子内ヒドロアルケニル化反応を開発した.本法により,さまざまな置換基を有するシロール類の合成を可能にした.また,開始当初では予期していなかった,フルフラールといった簡単な環状化合物の炭素―水素結合を選択的に切断し,アルキンへの分子間付加反応に成功した.これらの成果を基に,本研究の目標である,安定な脂肪族炭素-水素結合の切断を基盤とする新たな有機ケイ素化合物の構築法を見つけた.以上の成果は,安定化合物を簡便に修飾,変換する方法論の礎になると期待される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,安定な炭素-水素結合を位置選択的に変換する新たな触媒手法を提示するものである.本成果は,将来的に高い需要が見込まれる含ケイ素環状化合物を中心に,薬学的に重要さまざまな環状化合物の直截合成法の確立に向けた礎になると期待している.本研究で開発した反応手法は,量論量の廃棄物を生じないで生成物を与える.すなわち,資源の有効利用を可能にする環境調和に優れた手法として,社会的意義が高いと考えている.
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