研究課題/領域番号 |
19K05532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
矢野 和義 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (40262109)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | プラズマ重合法 / ナノ積層構造 / 蛍光増強 / アプタマー / サンドイッチアッセイ / プロテオミクス / プラズマ重合 / 分析化学 / 薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
微量な疾病マーカータンパク質を高感度に検出するための基盤技術を開発する。すなわち、ガラス基板の表面にナノメートルレベルの膜厚の金属膜と光透過膜を順次積層することにより、その上に置かれた蛍光標識抗体などからの蛍光シグナルを数十倍に増幅させる。光透過膜の作製には、透明な有機薄膜の形成が可能であり、かつアミノ基などの官能基が形成されるプラズマ重合法を用いる。この高機能性バイオチップ上でバイオセンシングを行い、微量標的タンパク質の高感度検出を実現する。
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研究成果の概要 |
蛍光強度を指標に、疾病指標成分を高感度に測定するためのバイオチップ開発を行った。すなわち、ガラス基板上に、金属膜と光干渉膜を順次積層したナノ構造構造を構築し、蛍光シグナルを増強させるための条件検討を詳細に行った。その結果、光干渉膜を形成させるためのプラズマ重合法や振とう洗浄などの最適条件を決定した。これを踏まえて、分子認識能を持った2種類のDNA(アプタマー)を用いて標的分子を挟み込み検出するサンドイッチアッセイを行ったところ、標的分子に由来する蛍光強度を約5倍に増強することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は疾病の早期発見を目指し、従来半導体微細加工に利用されてきたプラズマ重合法をバイオテクノロジーの分野に活用しようとするものである。今回の科研費助成事業により、近年抗体に代わる安定な核酸分子認識素子として注目されているアプタマーを用い、ナノ積層構造を作製するための最適条件を決定したことで、目的物質の検出シグナルを増強させることに成功できた。このため、本技術が医療分野に貢献できる可能性を示すことができた。またプラズマ重合法はドライプロセスによる一括加工が可能で大量生産に適した技術であるため、将来の事業化という観点からも極めて優れたポテンシャルを有しており、大変意義深い。
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