研究課題/領域番号 |
19K05535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
藤原 幸雄 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 上級主任研究員 (60415742)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | イオンビーム / クラスター / イオン液体 / 二次イオン質量分析 / SIMS / 表面分析 / 質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
二次イオン質量分析(SIMS)は、試料表面にイオンビームを照射し、それによって真空中に放出されたイオン(いわゆる二次イオン)を質量分析することにより、試料構成元素(あるいは分子)の同定や濃度測定を行う分析技術である。SIMSは、有望なイメージング技術として有機材料や医薬品等への応用が期待されているが、有機分子を高感度かつ高面分解能でSIMS分析することは技術的に難しく、大きな課題となっている。本研究は、プロトン性イオン液体を用いた新方式のクラスターイオンビーム源を開発するものである。本研究は、有機系試料の高感度かつ高面分解能なSIMS分析の実現に貢献するものと期待される。
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研究成果の概要 |
有機系材料の高感度かつ高面分解能な二次イオン質量分析の実現のため、プロトン性イオン液体のビーム生成技術について研究開発を行った。高感度化を目的として、活性なプロトンを包含するプロトン性イオン液体のビーム化に取り組んだ。高面分解能化のためには集束性に優れたイオンビームが必要なことから、尖った針からなるエミッターの開発を行った。さらに、イオン液体をイオンビーム化する際には、エミッターにおけるイオン液体の電気化学反応が重要な反応となるため、その反応についても調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機系材料の二次イオン質量分析において、高感度化と高面分解能化は大きな課題となっている。高感度化のためにはプロトン化反応の促進が有効であることから、活性なプロトンを包含するプロトン性イオン液体を利用することは有用な技術となるものと期待される。また、高面分解能化のために尖った針をエミッターとするイオン源の開発を進めた。この方式は液体金属イオン源と同様の方式であり、高面分解能化に有効な技術になるものと考えられる。さらに、イオン液体イオン源に特有の電気化学反応についても重要な知見が得られた。これらの成果は、学術的に意義があるものと考えられる。
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