研究課題/領域番号 |
19K05538
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
遠藤 瑞己 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (80793231)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光制御 / 抗体 / 金属ナノ粒子 / Nanobody / アップコンバージョンナノ粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,生体内システムの時空間的挙動が重要な役割を果たしていることが明らかとなり,生体内システムを人為的に操作する汎用性の高い研究技術が必要とされている.本研究では,内在性タンパク質を標的とすることが可能な「抗体」による分子認識技術を基盤として,タンパク質活性を時空間的に制御する「光遺伝学的」手法を取り入れ,生きた個体内で内在性タンパク質の活性を光制御する新規タンパク質「光機能性抗体」を創出する.
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研究成果の概要 |
本研究では,光により機能を内在性タンパク質の活性をコントロール可能な光機能性抗体の開発,および金属ナノ粒子を活用することにより新たな分析基盤技術を創出することを目的とした.光機能性抗体の開発においては,対象となる内在性タンパク質の活性を可逆・不可逆に制御する分子の開発に成功した.一方で,金属ナノ粒子については溶液中で安定にリン光を発する分子を発見し,細胞内取り込み経路がリガンド分子によって制御可能であること,およびリン光寿命顕微鏡による観察で,細胞内に取り込まれた金属ナノ粒子の発光寿命が100-200 nsと比較的長いため,自家蛍光シグナルを抑えたイメージングが可能であることが確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発した光機能性抗体を用いることで,内在性タンパク質の活性を可逆的・不可逆的に人為的に制御することが可能となり,時空間的に変動するタンパク質活性パターンの生理的意義の解明につながると期待される.また,開発した金属ナノクラスターは、そのリン光発光を利用した細胞イメージングが可能となり,細胞内の取込み経路や集積させる細胞小器官を自在に制御できる可能性を示すことができた.本研究成果は,多元素金属ナノクラスターの化学を拓き、光バイオ分析のための新たな物質群と基礎技術を提供することが期待される.
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