研究課題/領域番号 |
19K05541
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
永谷 広久 金沢大学, 物質化学系, 教授 (90346297)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アントラサイクリン / デンドリマー / 液液界面 / 凝集誘起発光 / 分光電気化学 / イオン性薬剤 / アントラキノン / 生体膜模倣液液界面 / 生体膜模倣 / 生体模倣膜 / 多分岐高分子 / ドラッグデリバリーシステム |
研究開始時の研究の概要 |
リン脂質膜を吸着させた水/有機溶媒界面を生体膜模倣反応場として利用し、界面反応の高感度解析が可能な分光電気化学法によるイオン性薬剤の膜表面・膜透過反応の解明を行う。イオン性薬剤には、抗がん剤として薬物動態の解明が重要なアントラサイクリン系抗生物質などを用い、分子構造と膜表面における反応性の相関を含めた膜透過反応機構を明らかにする。さらに、多分岐高分子を外部刺激に応答する機能性薬剤キャリアとして応用し、薬剤の膜表面反応と相間分配特性の動的制御を行う。
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研究成果の概要 |
アントラサイクリン系抗がん剤を含むイオン性薬剤の膜表面・膜透過反応機構について,混ざり合わない二種の液体の界面(液液界面)を生体膜のモデル反応場として利用することで分光電気化学的に研究した。また,液液界面やリン脂質膜表面で特異的に生じる水溶性テトラフェニルエテン誘導体の凝集誘起発光挙動を明らかにした。さらに,多分岐高分子とイオン性薬剤のイオン会合体形成や薬剤の膜反応挙動に対する影響を精査し,デンドリマーの薬剤キャリアとしての機能性を評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モデル反応場を用いてイオン性薬剤の生体膜における表面吸着や膜透過反応の機構を解析する方法論を示し,薬剤の分子構造と薬物動態の相関を検討する上で重要な知見を得た。また、多分岐高分子との複合化による薬剤の相間分配挙動の制御に限定的ながら成功し,多分岐高分子がドラッグデリバリーのための薬剤キャリアとして有用であること確認した。さらに液液界面や膜表面で選択的に生じる凝集誘起発光の反応系を見いだし,膜表面を対象とした電位感受性蛍光プローブとして応用できる可能性を示した。
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