研究課題/領域番号 |
19K05625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
中野 英之 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (00222167)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | メカノクロミック発光材料 / アモルファス分子材料 / 発光量子収率 / 蛍光寿命 / アモルファス化度 / 光化学反応 |
研究開始時の研究の概要 |
新たなメカノクロミック発光材料の開発と発現機構の解明は興味ある重要な研究課題である。また、アモルファス状態における分子の乱れの度合いの評価は、メカノクロミック特性の評価と関係する学術的な重要な検討課題である。 本研究では、光反応性官能基を導入した発光性アモルファス分子材料を設計・合成するとともに、結晶状態ならびにアモルファス状態における光反応特性を比較・検討することにより、光反応特性をアモルファス化度の評価の指標とすることを提案する。さらに、摩砕によってアモルファス化することに基づくメカノクロミック発光現象について、アモルファス化度とメカノクロミック発光特性との相関を解明する。
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研究成果の概要 |
シアノスチルベン骨格ならびにアントラセン骨格を含む一連の新規発光性アモルファス分子材料を創出し、これらの様々な凝集状態における発光特性を明らかにするとともに、これらが結晶を摩砕するとアモルファス化することに基づくメカノクロミック発光を示すことを示した。また、シアノスチルベン系アモルファス分子材料について、結晶中では光反応を示さないのに対し、アモルファス膜中では光環化付加反応が進行することを明らかにした。さらに、摩砕によって得られたアモルファス膜中の光反応性がスピンコート膜より低くなっていること見出し、摩砕して得られる膜中では結晶中の分子配向をある程度維持していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子間光環化二量化反応が可能な新規発光性アモルファス分子材料を創出し、これらのアモルファス膜の光反応性が膜作製法に依存していることを明らかにすることで、これまで議論されてこなかった低分子系アモルファス材料のアモルファス化度を評価する手法の一つを提案することが出来た。また、結晶を摩砕するとアモルファス化することに基づいて発光色が変化するメカノクロミック特性について、摩砕によって完全に分子配向を乱れさせなくても充分な発光スペクトル変化を示すことを明らかにし、メカノクロミック発光特性の定量的な議論に向けて道筋をつけることができた。
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