研究課題/領域番号 |
19K05635
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
大澤 正久 日本工業大学, 基幹工学部, 教授 (80280717)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 有機無機ハイブリッド材料 / 遅延蛍光性錯体 / リン光性錯体 / 金二核錯体 / 単分子白色発光 / ハイブリッド材料 / 金(I)二核錯体 / 白色発光 / デュアル発光 / リン光 / 金二核構造 / 量子効率 / 遅延蛍光 / 金一価錯体 / 二核錯体 / 発光材料 / マルチ発光 / 金錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、白色有機ELは主として赤緑青をそれぞれ発光する三種の材料を適切な割合でブレンドすることにより製作されている。もし、単分子で高効率白色発光を示す材料を使用することが可能となれば、生産プロセスの大幅な簡素化が期待できる。本研究の目的は、単分子で高効率白色光を示す有機―無機ハイブリッド材料を合成することである。緑発光材料の合成途中で副生した弱いながらも単分子で白色発光を示す材料の発光メカニズムを検討することで、その高効率化に挑む。
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研究成果の概要 |
申請者らは、遅延蛍光性金(I)錯体の合成過程で副生した金(I)二核錯体が白色発光を示すことを見出した。この材料は剛直なリン2座配位子で架橋し、リン原子から伸びた2つの金―ハロゲンユニットが金部位でクロスリンクした構造を有していた。本研究では、新たに置換基を導入した2座配位子を用いこの特異な構造を有した錯体を数種合成し、光物性を検討した。その結果、配位子を嵩高くすることで分子の励起状態での構造変化が抑制され、量子効率が向上することを明らかにした。更に発光分子に“発光色を調整する配位子”を導入することで、ほぼ理想的白色光(デュアル発光)を示す金(I)二核ハイブリッド材料の合成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
白色ELは主としてRGBをそれぞれ発光する三種の材料を適切な割合でブレンドすることにより製作されているが、単分子で高効率白色発光を示す材料を使用することが可能となれば、生産プロセスの大幅な簡素化が期待できる。本研究では、分子の構造と光物性の相関を詳細に調査することで、単分子で高効率白色光を示す有機無機ハイブリッド材料の合成法を見い出した点に学術的かつ社会的意義を有する。
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