研究課題/領域番号 |
19K05643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 九州大学 (2020-2021) 東北大学 (2019) |
研究代表者 |
湯葢 邦夫 九州大学, 工学研究院, 学術研究員 (00302208)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 結晶構造解析 / 相安定性 / 局所構造 / 単結晶育成 / 電子回折トモグラフィー / 4D-STEM 観察 / 触媒特性 / 非化学量論性 / 次元性ネットワーク構造 / 局所結晶構造 / 構造変調 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、通常の原子価のみでは説明出来ない複雑な原子配列から構成されるホウ素次元性ネットワーク構造をもつ希土類-金属(主に遷移金属)-ホウ化物に現れる多様な構造変調に着目する。元素置換による局所的な原子配列のゆらぎ(構造不整、非整合変調構造、逆位相境界構造など)と、非化学量論性を伴う相安定性の相関について考察する。得られるホウ化物の相安定性についての知見をベースにして、相安定性と強い相関を持つ磁気・輸送・機械特性をコントロールするための結晶デザインの新しい指針を構築する。
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研究成果の概要 |
多くの研究者の関心が集まっている特異的な磁気・輸送・機械特性と強い相関を示すホウ素次元性ネットワーク構造をもつ希土類-金属(主に遷移金属)-ホウ化物に現れる多様な構造変調を明らかにした.特に,その局所結晶構造から,特徴的なホウ素次元性ネットワーク構造をもつ希土類-金属-ホウ化物の相安定性についての重要な知見を得た. 原子分解能観察から「原子変位解析」を行い,ホウ化物における「原子配列のゆらぎ」について知見を得た.分光法を用いた原子分解能元素マッピングと併用することで,原子配列レベルでの非化学量論性に関する考察を進めた.電子回折トモグラフィーから,散漫散乱の特徴についても明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ホウ素次元性ネットワーク構造をもつ希土類-金属-ホウ化物における構造ブロック・インテグレーションでは,複数の構造ブロックを組み合わせて新しい結晶構造を作り上げる.それぞれの構造ブロック固有(intra-)の特徴に加えて数種類の構造ブロック間(inter-)の相関にも秩序が見いだされ,新たな構造次元性を伴う相乗効果が生まれる.このような観点から,従来の材料開発のベースとなっている3次元結晶構造という基本概念に,構造ブロック・インテグレーションが与える余剰な構造次元性を与えることで,ホウ化物材料のもつ特性(磁性材料,熱電変換材料,触媒材料など)を新たなステージに引き上げることが可能になる.
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