研究課題/領域番号 |
19K05678
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
金澤 昭彦 東京都市大学, 理工学部, 教授 (80272714)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 二硫化炭素 / ポリ硫化炭素 / ナノシート / 電子-イオン混合伝導性 / 正極活物質 / 硫黄正極 / リチウムイオン二次電池 / 全固体電池 / 導電性レドックス / 電子-イオン混合伝導体 / 硫黄正極材 / 正極材 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、硫黄正極全固体電池に関する基盤研究の確立を合成化学的・分子工学的なアプローチから目指す。当該研究の中核は正極材にあり、汎用有機溶媒である二硫化炭素から誘導される炭素と硫黄が1:1の化学量論的組成からなるポリ硫化炭素をキーマテリアルとする。この化合物は硫黄(電池活物質)とカーボン(導電助剤)の役割を併せもつレドックス導電性ポリマーとして作用し、二次電池用正極材として優れた潜在性能が確認されている。本研究ではこれまでの成果を基礎として、Liイオン伝導体(固体電解質)などの役割をも担うことができる多重機能性ポリ硫化炭素を創出し、それらを正極材として用いる全固体電池の実現可能性を探究する。
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研究成果の概要 |
リチウムイオン二次電池用の新規な正極材料を目指して、二硫化炭素の電気化学反応および光化学反応から誘導されるポリ硫化炭素を配位子とする有機金属高分子錯体の合成法の確立、シート状縮合多環式π共役構造の確認、電子-イオン混合伝導性の実証をとおして、ポリ硫化炭素ナノシート材料が充放電容量および充放電サイクル特性に優れる全固体電池用正極活物質として有望であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案するポリ硫化炭素ナノシート材料は、硫黄と導電性高分子の両性質(酸化還元応答性、電子伝導性)をもつだけでなく、リチウムイオン伝導性も示すことが期待できる。本研究成果により、理論電気容量の点で最有力である硫黄正極が抱える低い化学的安定性、高抵抗(絶縁性)といった難題を克服でき、エネルギー密度および急速充電性に優れた将来世代の硫黄正極リチウムイオン二次電池の開発研究に波及すると予想される。
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