研究課題/領域番号 |
19K05700
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
齋藤 義雄 日本大学, 工学部, 教授 (40385985)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | PNA / DNA / プローブ / 蛍光プローブ |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに標的DNAとただ混ぜてUV照射するだけで、発光強度の違いで判別したい一塩基の種類を簡単に識別する手法を開発している。本研究は、プローブと標的DNAが二重鎖を形成した際に生じる幅の狭いDNA副溝における分子の「ねじれ」を利用した、新しいコンセプトに基づく蛍光PNAプローブの開発を行う。分子の平面性の変化に伴い発光波長(色)や蛍光寿命を大きく変化させる新規蛍光核酸塩基を設計し、これを導入したペプチド核酸(PNA)プローブを開発することで、細胞内でDNAやRNAなどの核酸の局所的な構造変化(一塩基変異も含む)を簡便に検出できる新手法を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究は、蛍光DNAプローブの開発で培ってきた蛍光色素データーを基に、これに分子の「ねじれ」の要素を加えて実用的なPNA型のプローブ開発を目指すものである。本研究の前半では、いくつかのDNAプローブを作成し、その過程で新規PNAプローブ設計に適用可能な候補となる最適な蛍光核酸塩基を見出した。候補となる核酸塩基部位をいくつか作成し、光学特性の検討も行った。その後、確立した合成ルートを基に、ペプチド固相合成法に適合する形でのモノマーユニットの合成に成功し、モノマーレベルでの光学特性の評価を行った。これらをペプチド鎖に導入し、現在プローブ鎖の構造確認中である。今後は塩基識別能の評価を行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核酸などの生体分子の会合やフォールディングなどの構造変化を蛍光の変化で直接モニターする研究が盛んにおこなわれている。解析のためのより優れたツールが得られれば、より強力な武器になり得るため、様々なグループがプローブ分子の開発にしのぎを削っている。このような研究は、市販の蛍光色素を導入したDNAプローブを用いることが多いが、これらは単に光るだけで本研究のようなインテリジェントな蛍光色素とは一線を画する。本研究のようなICT/LEの2種類の発光モードが切り換え可能な新しい環境感応型蛍光核酸塩基の基本設計はこれまでに全く報告されていないため、学術的にも社会的にも非常に大きな意義があると考えている。
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