研究課題/領域番号 |
19K05732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野中 元裕 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70514173)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ファージディスプレイ / 自己免疫疾患 / 自己抗体 / エピトープ / ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
免疫疾患とは、異物の排除に関わる免疫細胞や抗体が過剰に働くことで正常な組織に損傷をきたす病気である。免疫疾患の中には、アレルギー疾患の他、全身性エリテマトーデスの様に症状が重くものも存在し、治療法はステロイド剤や免疫抑制剤などが一般的ある。一方で、最近の分子標的薬ではB細胞を標的とするものがでており、効果が期待されているものの感染症などの重篤な副作用が出る可能性も残されている。本研究は、抗原分子の構造を模倣させたペプチドを用いることによって、病原B細胞を生体内で選択的に標識、さらには除去する方法を開発する。本研究は、副作用の低い、免疫疾患に対する新しい治療法の開発に繋がるものである。
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研究成果の概要 |
多くの自己免疫疾患は自己抗体が発症に関与していると考えられており、一部の自己抗体は診断にも利用されている。また、アレルギー疾患ではIgEが発症に深く関与している。本研究は、ランダム配列からなるファージライブラリーを用いて、抗体に結合する短鎖ペプチドを効率よく取得する方法の開発を行った。一方、抗体エピトープには、抗原の一次構造配列からなるものがあり、それらの情報を網羅的に解析することができれば抗体結合ペプチドを効率的に取得することができる。本研究では、臓器由来のタンパク質(cDNA)を提示するライブラリーを用いて、スクリーニングおよび次世代シーケンサーによる効率的解析法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自己免疫疾患の一部やアレルギー疾患は体内に存在する抗体が抗原と結合することが引き金となって引き起こされる。本研究は、抗体が結合する抗原決定部位(エピトープと呼ばれる)を効率的に探索する、あるいはペプチド配列に置き換えることを目的に行った。本研究による成果は、将来的には上記疾患の診断マーカーに繋がる可能性があり、さらには液性免疫の制御法の開発に繋がる可能性があるものと考えられる。
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