研究課題
基盤研究(C)
史上最も高い高温耐性(42℃)を示す野生Saccharomyces cerevisiae SPY3株と酵母種全体の中でも最も高い高温耐性(~50℃)を示すOgataea polymorphaを用いて、タンパク質合成に関与する因子や機能未知の細胞壁タンパク質が関与する独自に見出した真核細胞に隠された新規な高温耐性機構の分子メカニズムの詳細を明らかにする。そして、得られた知見を利用しつつ両酵母を用いてバイオマスが豊富な熱帯地域の温度域(~45℃)で基幹化合物の高生産化を目指す。
自然界から単離された出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの野生株の中で史上最高の高温ストレス耐性を示す株を用いた解析から、リボソーム生合成関連転写因子やアミノ酸生合成関連転写因子の高発現を通じた、リボソーム生合成や細胞周期、抗酸化遺伝子群の発現の促進が出芽酵母で優れた高温ストレス耐性を獲得するために重要であることを明らかにした。
近年の地球温暖化問題によって、発酵生産に使用する微生物の高温耐性化が急務となっている。本研究では、発酵生産において中心的な役割を果たす出芽酵母の高温適応機構の一端を明らかにし、高温条件下でのバイオエタノールや乳酸の高生産化に成功したことから、SGDsの達成に重要となる発酵生産の効率化に貢献することが期待される。
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