研究課題/領域番号 |
19K05796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 石川県立大学 |
研究代表者 |
河井 重幸 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (00303909)
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研究分担者 |
橋本 渉 京都大学, 農学研究科, 教授 (30273519)
三沢 典彦 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (30393466)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 酵母 / テルペノイド / 褐藻 / 海藻 / アルギン酸 / 油脂 / アルギン酸リアーゼ / DEH / Yarrowoa lipolytica / バレリアノール / 油脂蓄積酵母 / HMG-CoAレダクターゼ / ゲノム編集 |
研究開始時の研究の概要 |
海藻(特に褐藻)は、広大な管轄水域を有する日本で豊富に得られる有望な炭素源資源である。しかし褐藻の主要炭素源アルギン酸(高分子ポリウロン酸)が難利用性であり、褐藻利用の妨げとなっている。本研究では、油脂蓄積酵母Yarrowia lipolytica(Yli酵母)にアルギン酸資化能を付与し、アルギン酸からテルペノイド(バレリアノール)と油脂(バイオディーゼル燃料やバイオジェット燃料の原料)の各々を高生産するYli 酵母を構築する。その過程で、テルペノイド合成系の鍵酵素の活性制御機序の一端も明らかにする。本研究成果は、持続可能な新しい海藻(褐藻)バイオリファイナリー技術開発の重要な基盤となる。
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研究成果の概要 |
本研究では、油糧酵母(Yarrowoa lipolytica: Yli酵母)のテルペノイド合成系を強化(ylacs1、ylHmg1、ylAcl1各遺伝子の強発現)するため、これらの発現用プラスミドをGolden Gate法で構築した。またYli酵母(親株)へDEH資化能を付与し、アルギン酸分解物DEHを調製する最適条件(アルギン酸リアーゼの最適量等)を明らかにした。また、本研究で構築したDEH資化能を示すYli酵母を用いてグルコースとDEHの各々から油脂を生産し、油脂組成の定量分析をGC-MSで行った。グルコース由来油脂よりもDEH由来油脂の生産量は低かった。両者の組成は類似していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海藻(褐藻)資源は、広大な管轄水域を有する日本で豊富に得られる有望な資源であが、その利用には微生物への褐藻主要成分アルギン酸(DEH)資化能の付与等による、海藻(褐藻)バイオリファイナリー技術(微生物の利活用により褐藻から有用成分を生産する技術)の開発が鍵となる。本研究では、はじめて海藻資源(アルギン酸由来のDEH)からの油脂の生産に成功し、持続可能な新しい同技術開発の重要な基盤となる成果を得た。
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