研究課題/領域番号 |
19K05840
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
滝川 浩郷 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40271332)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ストリゴラクトン / 天然物合成 / 生合成経路 / 天然物化学 / 電子環状反応 / 非典型的ストリゴラクトン / 典型的ストリゴラクトン / 連続環化 / カーラクトン酸エステル / 4-デオキシオロバンコール / 5-デオキシストリゴール / カーラクトン酸 / カーラクトン酸メチル / ヘリオラクトン / ゼアピラノラクトン |
研究開始時の研究の概要 |
ストリゴラクトン(SL)は根寄生雑草の種子発芽刺激物質として単離された化合物群の総称である。古くから知られてきたSL(典型的SL)は3環性ラクトン部(ABC環部)とD環部からなる基本骨格を有しているが、近年その存在が認識されるようになった非典型的SLはBC環を持たない構造的特徴を有している。有機合成化学的視点から見れば、典型的SL類の合成法は概ね確立されているが、非典型的SL類の合成は未開拓と言えるため、本研究では非典型的SL類の化学合成法確立に取り組む。
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研究成果の概要 |
ストリゴラクトン(SL)は、元来、根寄生雑草種子発芽刺激物質として単離された化合物群であるが、今日では、枝分かれを制御する植物ホルモンとしても知られている。 代表者は、SL生合成の重要中間体として知られる非典型的SLカーラクトン酸の新規かつ効率的な合成法を確立し、それをヒマワリから単離されたヘリオラクトンの合成に適用した。また、合成したカーラクトン酸誘導体を様々な研究実験に提供し、SL生合成の解明に寄与する多くの新規知見獲得を支援した。 さらに、これらの知見に基づき、典型的SLにおけるBC環部分の形成過程に関する独自の仮説を提唱している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストリゴラクトン(SL)は、近年、最も注目を集めている化合物群であり、多方面から精力的な研究が展開されている。当然ながら、古くから知られている典型的なSLと比較して、最近になって認知された非典型的SLの研究は遅れているため、非典型的SLの一種であり、かつSL生合成の鍵中間体であるカーラクトン酸の効率的合成法確立の意義は大きい。代表者が独自に開発したカーラクトン酸類の新規効率的合成法によって、ヘリオラクトンをはじめとする天然非典型的SL類の合成だけでなく、カーラクトン酸類の迅速かつ自在な供給が可能となった。 これらの成果を背景に、SL生合成経路の解明を志向した研究が急速に進展した。
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