研究課題/領域番号 |
19K05842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮下 正弘 京都大学, 農学研究科, 准教授 (80324664)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サソリ毒 / ペプチド / 殺虫活性 / 抗菌活性 / 生体膜 / ジスルフィド結合 / 化学ライゲーション / 細胞膜透過 / ペプチド合成 / 昆虫細胞 / peptide / scorpion toxin / insecticide / synthesis / antimicrobial |
研究開始時の研究の概要 |
サソリ毒液には、ジスルフィド結合で架橋されたペプチドと、ジスルフィド結合をもたずにαヘリックス構造を形成するペプチドが存在する。これらに加えて、その両者の構造的特徴をもつ2ドメイン型毒素が存在する。ヤエヤマサソリ由来の殺虫性ペプチドLaIT2もこの構造をもつが、αヘリックス構造のN末端ドメインが殺虫活性発現に必須であることが分かっている。しかし、C末端ドメインの存在によりその活性が増強することから、両者の組み合わせが重要であることが示唆された。本研究では、種々の類縁体を合成し、LaIT2のそれぞれのドメイン構造の殺虫活性発現における役割を明らかにし、その作用機構を関する知見を得る。
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研究成果の概要 |
サソリ毒液には活性成分としてジスルフィド結合をもつペプチドと、ジスルフィド結合をもたずにαヘリックス構造を形成するペプチドが存在するが、これらに加えて、その両者の特徴をもつ2ドメイン型ペプチドが存在する。しかし、この構造が活性発現に果たしている役割については不明な点が多い。そこで、ヤエヤマサソリ毒液に含まれる2ドメイン型ペプチド(LaIT3とLaIT4)について、それらの同定ならびにネイティブ化学ライゲーション法を用いた化学合成法の確立をおこなった。その結果、いずれも作用機構解明に必要な量を効率的に合成することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サソリ毒液には様々な生理活性をもつペプチド成分が数多く含まれ、農薬あるいは医薬品としての応用が期待されている。しかし、その成分の一種である2ドメイン型ペプチドについてはその構造と活性の関係において不明な点が多い。同様のペプチドは、クモ毒からも見いだされていることから、生物毒素がこのような構造を形成することに利点があるものと推察される。本研究において、2ドメイン型ペプチドの化学合成法を確立できたことから、その作用メカニズムが進むと考えられ、今後の農薬・医薬品開発において有用な情報を与えるものである。
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