研究課題/領域番号 |
19K05870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
小林 直樹 麻布大学, 生命・環境科学部, 准教授 (90447558)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カビ毒 / ステリグマトシスチン / かび毒 / 遺伝子発現 / ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
カビが産生する毒(カビ毒)は様々な農作物、食品を汚染しており、ヒトへの発がん性などから健康を脅かす自然毒として全世界的に問題となっている。カビ毒は一部の菌種によって産生されるが、近年の地球温暖化に伴い、カビ毒非産生菌種が新規のカビ毒産生菌となるリスクが考えられている。本研究では、カビ毒のひとつである米を汚染するステリグマトシスチン(STC)に着目し、STC非産生菌種が外的ストレス因子によってSTC産生性を示すようになるかを様々な培養条件を用いて検証する。更に、STC産生能獲得の前後または産生菌種と非産生菌種の間でのトランスクリプトーム解析を行い、STC産生の制御因子を特定する。
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研究成果の概要 |
一部のカビが産生するカビ毒は様々な農作物・食品を汚染しており、世界的に食品衛生上の大きな問題となっている。また、地球温暖化などの環境変化がカビ毒産生性に変化をもたらし、カビ毒による汚染が増大する可能性が考えられる。本研究では環境変化としてpHの変化に着目し、様々なpH条件における成長速度、カビ毒産生性、および遺伝子発現の変化を解析した。その結果、低pH条件でカビ毒の生合成遺伝子群の発現が高くなり、カビ毒産生性が増大する菌株の存在が明らかになった。土壌の酸性化などのストレスにより農作物などのカビ毒汚染が増加する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カビ毒産生性変化に関わるメカニズムを明らかにすることで、カビ毒による食品汚染を防ぐための手法開発への足がかりとなる。特に、今回対象としたカビ毒はコメを汚染する主要なカビ毒のひとつであり、本国における主食の安全性担保に関わる重要な手法の開発に結び付くと考える。さらに、同様の手法で研究を進めることで他のカビ毒についても制御法の開発が期待できる。
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