研究課題/領域番号 |
19K05879
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
北口 公司 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (50508372)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 食物繊維 / ペクチン / 炎症 / 病原性大腸菌 / 大腸 / メチルエステル化 / 腸管上皮細胞 / 大腸炎 / マクロファージ / 腸管免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
食物繊維の摂取は,乱れた腸内細菌叢のバランスを是正し,主に腸内細菌由来の代謝産物を介して保健機能を示すことが明らかとなりつつある。その一方で,特定の食物繊維が腸管構成細胞に直接作用し,細胞の機能を制御していることが示唆されている。研究代表者らは,水溶性食物繊維の一種であるペクチンが腸管に多数存在する免疫系細胞に直接作用し,腸管の炎症を抑制していることを発見した。しかしながら,ペクチンがどのように腸管免疫細胞の活性化を制御しているのかは不明である。本研究では,ペクチンを構成する多糖を認識し,免疫細胞の機能を制御するペクチン認識受容体分子を同定し,その作用機構と生理的な意義を解明する。
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研究成果の概要 |
水溶性食物繊維の一種であるペクチンが腸管を構成する細胞に作用し,炎症性疾患に対して保護的に働いていることを明らかにした。このペクチンの疾患予防効果は,ペクチンの化学構造(中性糖側鎖含量やメチルエステル基の数や分布)に大きく依存することが明らかとなった。この成果は,腸内細菌叢には依存しない食物繊維の新たな保健効果が存在することを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
疫学研究により食物繊維の摂取と疾病の予防効果に相関があることが見出されてきたが,「どのような食物繊維(種類・質)をどのくらい(量)食べれば,どのような疾患を予防できるのか」を示す科学的根拠に乏しいのが現状である。本研究成果は,保健効果の発揮に寄与する食物繊維の質の一端を明らかにし,新たな機能性食品の創出や疾病時の食事介入に関する重要な基盤情報を提供するものである。
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