研究課題/領域番号 |
19K05880
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
岡本 威明 愛媛大学, 教育学部, 教授 (20398431)
|
研究分担者 |
菅原 卓也 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (00263963)
田中 守 中部大学, 応用生物学部, 講師 (00612350)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 抗アレルギー効果 / 抗ストレス効果 / シークヮーサー / 葉・果皮抽出物 / ノビレチン / ラクトフェリン / 脱顆粒シグナリング / リン酸化制御 / シークヮーサー精油 / 香気成分 / 唾液アミラーゼ活性 / リモネン / gamma-テルピネン / 水蒸気蒸留法 / シークヮーサー葉 / シークヮーサー果皮 / 脱顆粒抑制 / Aktのリン酸化 / ペアリング / RBL-2H3細胞 / 相加・相乗効果 / 葉 / 果皮 / マーマレード / 抗アレルギー / 果皮・葉抽出物 / 葉(柑橘) / 果皮(果皮) / I型アレルギー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、シークヮーサー果皮・葉抽出物によるI型アレルギー抑制機構の解明を、細胞内カルシウム濃度ならびに脱顆粒シグナル伝達に関与するタンパク質のリン酸化に着目して検討するとともに、アレルギーモデルマウスを用いて生体内での効果を確認していく。また、果皮・葉抽出物による抗アレルギー効果をさらに高める食品あるいは食品成分の組み合わせ(機能的フードペアリング)を見出し、未利用資源を効果的に用いた新たな機能性食品の研究開発を展開していく。
|
研究成果の概要 |
RBL-2H3細胞において、シークヮーサー果皮・葉抽出物はPI3K p85/p55のリン酸化誘導を有意に下方制御した。またシークヮーサー果皮・葉抽出物は、AktおよびPLCγ1のリン酸化誘導を下方制御する傾向がみられ、特にシークヮーサー葉抽出物はPLCγ1のリン酸化誘導を有意に下方制御した。よって、シークヮーサー果皮・葉抽出物は脱顆粒シグナリングにおけるCa2+依存経路とCa2+非依存経路の両方を阻害することで、脱顆粒を抑制していることが示唆された。 また、シークヮーサー精油において、レモン精油と比べてリモネンの含有量が9%少ないのにもかかわらず、レモン精油と同等のストレス軽減効果を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未利用資源であるシークヮーサー葉・果皮抽出物に抗アレルギー効果を見出し、また、シークヮーサー搾汁残渣から得られる精油に抗ストレス効果を見出したことから、廃棄物削減にもつながりSDGs12番目の目標達成にも寄与するものと考えられる。さらに、シークヮーサーに多く含有するノビレチンのアレルギー抑制効果を高める乳タンパク質の一種、ラクトフェリンを見出し、その作用機序においても細胞内シグナリングに着目して解明されたことから、食品成分の機能性を高める新たなペアリングの探索情報としても有効である。
|