研究課題/領域番号 |
19K05886
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
氏田 稔 名城大学, 農学部, 教授 (50340295)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 組換えヒト酸化LDL受容体 / 糖結合特異性 / 動脈硬化予防 / ヒト酸化LDL受容体 / グルカン / 組換えタンパク質 / 動脈硬化 |
研究開始時の研究の概要 |
低密度リポタンパク質(LDL)は活性酸素などにより酸化されて酸化LDLとなる。ヒト動脈の内皮細胞表面には酸化LDL受容体が存在し、血液中の酸化LDLと特異的に結合して内部に取り込む。その結果、動脈内壁に粥状(アテローム性)の隆起(プラーク)が形成される。この過程はアテローム性動脈硬化症の発症において最も重要なステップであるが、ヒト酸化LDL受容体の結合特異性、特に酸化LDLと結合する細胞外レクチン様ドメインの糖結合特異性は解析されていない。そこで本研究では、組換えヒト酸化LDL受容体を用いて糖鎖リガンドを同定し、動脈硬化予防食品成分のハイスループット評価法を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ヒトのレクチン様酸化LDL受容体-1(hLOX-1)は、酸化LDLの認識と取り込みを介してアテローム性動脈硬化症の発症と進行に関与している。hLOX-1のC末端側のC型レクチン様ドメインの機能を解明するために、N末端側に各種のタグを付加したhLOX-1の細胞外領域をカイコ-バキュロウイルス発現系で可溶性組換えタンパク質として発現させ、精製後、糖結合特異性を解析した。本組換えhLOX-1が厳密な結合特異性を有していることから、本組換えhLOX-1はヒトにおける天然のリガンドを同定するために有益であり、hLOX-1とヒト酸化LDLの相互作用を解析する上でも利用可能であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、ヒト酸化LDL受容体の糖結合特異性と糖鎖リガンドを解析し、酸化LDLとの相互作用をオリゴ糖が競合阻害するかどうかを明らかにすることである。本研究では、ヒト酸化LDL受容体のレクチン様ドメインと特異的に結合するオリゴ糖を探索し、アテローム性動脈硬化予防食品成分のハイスループット評価法を開発した。アテローム性動脈硬化症は最も一般的な動脈硬化症であり、動脈硬化症に起因する心疾患や脳血管疾患を合わせると日本人の死因の第1位である悪性新生物に匹敵する。超高齢社会となった現代日本において高齢者の動脈硬化症の予防という観点からも本研究は重要である。
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