研究課題/領域番号 |
19K05900
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
細野 崇 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (80445741)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 睡眠障害 / 高脂肪食 / 摂餌行動 / 概日リズム / 認知症 / アルツハイマー病 / 制限給餌 / PAWWストレス / ランニングホイール運動 / サーカディアンリズム / ダラダラ食い / 摂食行動 / 睡眠 / 食餌行動 / 魚油 |
研究開始時の研究の概要 |
日本人の5人に1人が不眠で悩んでおり、睡眠障害による経済損失は最大15兆円にのぼると試算されている。申請者のこれまでの研究で、夜行性であるマウスにラード含有高脂肪食を与えた場合、 1日中「ダラダラ食い」することを見出した。このマウスは非活動期にも断続的に餌を食べ続けることから、睡眠の質が低下していることが予想される。その一方、魚油含有高脂肪食を与えた場合には非活動期に餌を食べる行動が見られなかったため、摂取する脂質の種類が睡眠の質に影響を及ぼすと考えられた。そこで本研究では、各種高脂肪食の給餌が睡眠の質に及ぼす影響や睡眠障害がアルツハイマー病モデルマウスの病態に及ぼす影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、脂質摂取と睡眠障害の関連について検討を行った。マウスにラード含有高脂肪飼料を給餌すると暗期と明期に摂餌行動が見られること、脂質の種類によって摂餌パターンに違いが見られることを明らかにした。しかし、明期に摂餌行動を行うマウスでも、概日リズムの乱れを伴う睡眠障害は見られなかった。Perpetual Avoidance from Water on a Wheelストレス(PAWWストレス)は暗期の活動量の低下と、明期の活動量を増加させ、概日リズムを変化させた。今後は、PAWWストレスを認知症モデルマウスに実施することで、概日リズム異常が認知機能に及ぼす影響を明らかにする予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
概日リズムの異常を伴う睡眠障害は、多大な経済的損失を伴う。近年、睡眠が脳内の老廃物排出に関与することが報告され、睡眠障害はアルツハイマー病の発症リスクを増大させることにつながると予想されている。本研究では、マウスに多くの脂質を摂取させることで明期の摂餌行動が認められたものの、概日リズムの異常を引き起こすことはなかった。今後は、睡眠障害を誘発するモデルとアルツハイマー病モデルマウスを組み合わせることで、睡眠障害と認知機能低下の直接的な関係を明らかにすることにより、認知症の予防に貢献していきたい。
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