研究課題/領域番号 |
19K05924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
鈴木 美成 国立医薬品食品衛生研究所, 食品部, 室長 (40469987)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ナノ粒子 / ICP-MS / 食事性曝露 / 銀ナノ粒子 / 曝露量評価 / sp-ICP-MS / ベイズ推定 / 食品 / 単一粒子 / マーケットバスケット法 / モンテカルロシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
優れた元素識別能力と検出下限値を有する誘導結合プラズマ質量分析装置 (ICP-MS) に単一粒子計測 (sp) モードを適用することで、食品に含有/付着したナノ粒子 (NPs) の実態とばく露量推定を以下の項目から行う。マーケットバスケット方式による食品に含有/付着のNPsの実態調査の結果を踏まえて、モンテカルロシミュレーションによる食品由来のNPsのばく露量推定を行う。
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研究成果の概要 |
食品のような固体試料から銀ナノ粒子(Ag-NP)を抽出し、sp-ICP-MS法へ供する前処理法について検討を行ったところ、酵素を用いた前処理法が最適であった。この方法を牡蠣試料へ適用したところ、平均粒径24~32 nm、最大粒径 63~361 nmのAg-NPを検出した。また、コンポジット試料をもちいて、平均的な日本人のAg-NPの曝露量を推定したところ、Ag-NPの曝露量は1.8 μg/person/day、150億 粒子/person/dayと推定された。Ag-NPのTDI と比較するとハザード比は1.3%と推定され、Ag-NPの食事性曝露による健康リスクは小さいと推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノマテリアル (NMs) の工業的利用の増加に伴い、食品を介したNMsのヒトへの曝露による安全性への影響が懸念されている。また、新型コロナの蔓延に伴い、抗菌材として使用されている銀ナノ粒子( Ag-NP) によるリスクに関心が高まっている。本研究は、このようなAg-NPに関して、平均的な食事性曝露量を評価したものである。推定されたAg-NPの耐容摂取量と食事性曝露量を比較し、Ag-NPの健康リスクが低いことを明らかとした。
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