研究課題/領域番号 |
19K05927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
水重 貴文 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (70571008)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コラーゲンペプチド / うつ様行動 / ストレス / 精神的ストレス / 海馬 / 体内動態 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで我々は、コラーゲン分解物が経口摂取で有効かつ強力な抗うつ様作用を示すことを見出した。本研究では、コラーゲン分解物のうつ行動制御メカニズムを解明することを目的とする。まず、コラーゲン由来ペプチドがうつ行動制御との関連が示唆されているモノアミン、ストレス応答、神経新生、および神経炎症に対して作用するか否か検証する。また、コラーゲン由来抗うつペプチドのアミノ酸配列を同定し、作用部位および標的分子を決定する。これらの研究成果を応用することで、食品由来ペプチド、特に低分子のジペプチドやトリペプチドが脳神経系で機能する生理的意義の解明および機能素材としての利用が期待される。
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研究成果の概要 |
我々はこれまで、コラーゲン分解物によりうつ様行動が減少することを見出した。また、コラーゲン分解物を摂取した際に体内を循環する主なペプチドであるプロリルヒドロキシプロリン(PO)によりうつ様行動が減少した。本研究では、POが海馬神経新生を促進することを動物や培養初代細胞を用いて明らかにした。コラーゲン分解物により海馬ドーパミン量が増加したことに加え、コラーゲン分解物の抗うつ作用はD1受容体阻害剤投与により消失した。社会的敗北ストレス負荷や神経炎症活性化によるうつモデルにおいてもコラーゲン分解物は有効であった。本研究成果として、新規抗うつペプチドを発見し、その抗うつメカニズムの一端を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、うつ様行動を減少させる新規コラーゲン由来ジペプチドとしてプロリルヒドロキシプロリンを見出した。食品レベルやペプチド創薬レベルで、脳機能向上素材としての応用が期待される。コラーゲンは、哺乳類の生体内で最も多いタンパク質であり食品廃棄物の中にも多いとされ、食品廃棄物の削減につながる可能性もある。当該ペプチドは脳に移行し、脳内で直接的にドーパミン神経系の活性化、海馬神経新生の促進、神経炎症の抑制を介して抗うつ作用を発揮すると考えられた。本研究により、コラーゲン分解物の活性成分の同定とそのメカニズムの一端が明らかとなり、食品-神経相互作用の生理的意義解明につながる重要な知見を得た。
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