研究課題/領域番号 |
19K05954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
石橋 宰 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 准教授 (70293214)
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研究分担者 |
目良 恒 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任講師 (70650381)
乾 隆 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 教授 (80352912)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 破骨細胞 / G蛋白質共役型受容体 / ゲノム編集 / ノックアウトマウス / 骨髄細胞 / CRISPR/Cas9 / Raw264 / RANKL / レンチウィルスベクター / 骨形態 / マクロファージ / リソソーム / シグナル伝達 / オーファンGPCR / 遺伝子ノックアウト / 骨粗鬆症 |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤開発の際の有望な標的分子とされるリガンド未同定G蛋白質受容体(オーファンGPCR)の研究では、そのリガンドの発見に関心が向けられてきた。しかし申請者らは、オーファンGPCRであるGPR137Bがリガンド非依存的なGPR137Bの恒常活性が破骨細胞分化に関わる可能性を示した。そこで本研究では、GPR137Bの恒常活性を介した破骨細胞内シグナル伝達を詳細に解析する。さらに、GPR137B欠損マウスを作製しin vivo機能解析を行うこと、およびヒト骨髄細胞を用いて、その破骨細胞分化における本遺伝子の機能を解析することにより、薬剤開発に向けてGPR137Bの標的分子としての妥当性を評価する。
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研究成果の概要 |
申請者らは、マウス単球系細胞株Raw264から分化させた成熟破骨細胞について、RNA-seq解析を実施し、リガンド未同定のG蛋白質共役受容体であるGPR137Bが破骨細胞選択的に高発現することを明らかにした。そこで、Gpr137b遺伝子を過剰発現させたRaw264細胞株、およびGpr137b遺伝子欠損マウスを作製し、破骨細胞分化におけるGPR137Bの機能解析を行った。その結果、GPR137Bがカルシトニン受容体遺伝子の発現を制御し、カルシトニンの作用調節に関わる可能性が示唆された。しかし、GPR137b遺伝子欠損マウスの骨形態に顕著な異常は認められておらず、さらに詳細な解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトのGPCRは約800種類存在し,現在用いられている薬剤の約半数は何らかのGPCRを標的としている。したがって、破骨細胞選択的に発現しているGPR137Bが同細胞の分化や機能に関与していれば、骨粗鬆症治療薬開発のための薬剤標的として非常に魅力的である。本研究の成果として、GPR137Bが破骨細胞に対するカルシトニンの作用調節に関わる可能性が示唆された。しかし、Gpr137b遺伝子ノックアウトマウスの骨形態や破骨細胞の分化・性状を解析したところ、顕著な異常は認められなかった。よって、in vivoでは、より微細な骨構造への影響や、他のGPCRによる機能的代償を受けている可能性等が考えられる。
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