研究課題/領域番号 |
19K05978
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
塩野 克宏 福井県立大学, 生物資源学部, 准教授 (20610695)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 湿害 / 洪水 / 低酸素 / 野生イネ / 気候変動 |
研究開始時の研究の概要 |
酸素漏出バリアはイネなどの水が多い環境に適応した湿生植物がもつ耐湿性の重要形質である。イネは過湿ストレスを受けてから誘導的にバリアを形成するが、これまでのイネをモデルとした形成機構の研究ではバリア形成を決定づける上流の鍵遺伝子は特定できていない。最近、申請者はアマゾン川流域に分布するAAゲノムの野生イネの中に過湿ストレスを受ける前から恒常的に酸素漏出バリアを形成するエコタイプを見つけた。本研究ではこのバリアの誘導性の異なる野生イネと栽培イネを用いて遺伝子発現の比較解析を行う。これにより、酸素漏出バリア形成の誘導性を決定づける上流の制御遺伝子群の特定を目指す。
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研究成果の概要 |
酸素漏出バリアは水の多い環境に適応した湿生植物がもつ耐湿性の重要形質である。イネは過湿ストレスを受けてから誘導的にバリアを形成するが、これまでのイネをモデルとした形成機構の研究ではバリア形成を決定づける上流の鍵遺伝子は特定できていない。本研究により、アマゾン川流域に分布するAAゲノム野生イネO. glumaepatulaの中に、過湿ストレスを受ける前から恒常的に酸素漏出バリアを形成するエコタイプが特定できた。さらに、この野生イネの染色体断片をイネに導入した染色体部分置換系統の中に、恒常的バリアをもつ系統を発見した。野生イネのもつ、恒常的なバリアを形成させる遺伝子の同定に向け研究が進展した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸素漏出バリアは湿生植物がもつ耐湿性の重要形質である。本研究で、過湿ストレスを受ける前から恒常的に酸素漏出バリアを形成する野生イネのエコタイプを特定できた。さらに、この野生イネの染色体断片を栽培イネに導入すると、野生イネ同様に、恒常的にバリアを形成させることができた。既存のイネをモデルとした形成機構の研究では到達できない、バリア形成を決定づける、上流に位置する鍵遺伝子の特定に向けて、研究が進展した。
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