研究課題/領域番号 |
19K05980
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
津田 勝利 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 助教 (30756408)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 野生イネ / 穂分枝制御 / 生存戦略 / 穂分枝形成 / 成長・発生遺伝 / 穂分枝 / 栽培化 |
研究開始時の研究の概要 |
花序の分枝数は種子の収量に直結する重要形質である。栽培イネ Oryza sativa は祖先の野生イネ O. rufipogon に比べ穂分枝数が多く、栽培化の過程で種子数を増大させた主要因と考えられるが、どのような自然変異に起因して分枝数が増えたのかは不明である。研究代表者は、野生イネが強力な分枝抑制因子Uniaxial (Uni)を持つことを見出した。本計画では、野生-栽培種間でUniに生じた自然変異を同定し、栽培化前のイネが持っていた分枝制御メカニズムを明らかにするとともに、その機能変化と栽培化との関連を検証する。本研究から、分枝制御メカニズムの理解を核とした、作物育種・発生・進化に関わる重要な知見が得られる。
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研究成果の概要 |
花序の分枝数は種子の終了に直結する重要形質である。栽培イネOryza sativaは祖先の野生イネO. rufipogonに比べ穂分枝数が多く、栽培化の過程で種子数を増加させた主要因と考えられるが、どのような自然変異に起因して分枝数が増えたのかは不明である。本研究では野生イネが持つ強力な分枝抑制因子Uniaxial(Ux)に着目し、その分子実体と野生イネ集団内での分布、および野生イネが持つと考えられるSuppressor of Uniaxial (Su)の存在を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
野生植物の繁殖戦略において次世代に残す種子と自身の植物体維持の間で資源分配調節を行うことは重要である。本研究では野生イネが独自に持つ穂分枝抑制因子Uxを同定した。Uxは特定の野生イネ集団内に分布する傾向があったことから、それらの自生地および生存戦略とUxを介した資源分配が密接に関連することが考えられた。また、野生イネはUxの作用を完全に打ち消す因子Suも持つことが明らかとなり、資源分配を巧妙に調節するための仕組みが備わっている可能性が見えてきた。
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