研究課題/領域番号 |
19K06056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
八丈野 孝 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (10404063)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | オオムギうどんこ病菌 / デンプン / プラスチド崩壊 / アミラーゼ / エフェクター / グルコアミラーゼ / うどんこ病菌 / プラスチド / リポキシゲナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
オオムギに感染する「うどんこ病菌」は、光合成を行わない表皮細胞からのみ炭素源を摂取しなければならない。本菌を接種した表皮細胞においてデンプンを蓄えたプラスチドが侵入部位に集められた後に消失することを見出しているが、そのメカニズムについては不明である。本研究では、新規に同定した本菌のAPEC29タンパク質が宿主細胞内に移行するアミラーゼとして働くこと及びプラスチド包膜が崩壊するメカニズムを明らかにすることを目的としている。本研究により、デンプン分解を中心としたうどんこ病菌の感染戦略が明らかになれば、将来的にうどんこ病菌抵抗性の作物育種につながると期待される。
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研究成果の概要 |
オオムギうどんこ病菌の侵入により表皮細胞内のプラスチドに含まれるデンプンが消失することを見出しており、そのメカニズムを解明することを目的として、プラスチド局在型のGFPを発現させた形質転換オオムギ系統にデンプン結合型のmCherryを発現させ観察したところ、侵入部位付近では分散したGFP蛍光が観察されたが、プラスチドより小さい赤色蛍光が原形質流動に乗って細胞内に分散していく様子が見られ、崩壊したプラスチドから流出したことがわかった。APEC29のin vitroでの活性調査については、大腸菌を用いたリコンビナントタンパク質の発現を試みたが封入体となったため引き続き調査を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、オオムギうどんこ病菌の侵入時に宿主表皮細胞内のプラスチドが崩壊してデンプンが露出することが明らかになった。この研究によって栄養摂取メカニズムの全容が解明されることにより、表皮細胞に特化した防除法の開発につなげることができる。宿主表皮細胞内にあるデンプンの分解、吸収を阻害するような技術開発に貢献できると考えられる。
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