研究課題/領域番号 |
19K06167
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
堀川 祥生 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (90637711)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 赤外分光法 / ヘミセルロース / グルコマンナン / 細胞壁 / 木質バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
木質バイオマスから液体燃料や有用化合物を生産するため、針葉樹材に対する前処理法の最適化ならびに高効率糖化の実現に向けた研究開発が進められている。しかしリグニンを除去した前処理物でも組織・細胞によっては完全な糖化に至らない。その理由としてヘミセルロースの主要成分であるグルコマンナンがセルロース表面を被覆しているから、と考えられているが、グルコマンナン量と糖化率阻害の詳細な関係は未だ明らかとなっていない。したがって、本研究では顕微赤外分光法を駆使した組織・細胞におけるグルコマンナン定量法の開発に取り組む。そして新規評価法を用いて糖化残差に含まれるグルコマンナン量と酵素分解性の関係解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では針葉樹材の主要ヘミセルロースであるグルコマンナンについて赤外分光分析による簡便且つ迅速な評価法の確立を目的とした。グルコマンナンとナノファイバーやバクテリアセルロースを用い、これらを適切な割合で混合し顕微システムが装備された赤外分光分析装置を用いてスペクトルを収集し吸光度を算出した。その結果、非常に精度の高い検量モデルの構築に成功した。実バイオマス試料である針葉樹材等に対し、成果である検量モデルを用いて評価したところ高い精度で予測することが可能であった。また糖化阻害を起こした試料についても赤外分光分析によって高効率糖化に資する要因解析が有効であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
時間も労力も消耗する化学成分分析で評価するのが一般的であったヘミセルロースの一種であるグルコマンナンを迅速・簡便に赤外分光分析で評価することが可能となった成果は学術的意義が極めて高い。特に顕微システムを組み込むことによって組織・細胞レベルでの情報が得られるため、前処理条件の最適化や酵素阻害の解消に向けた方策にも期待できる。したがって本研究成果はさらなるバイオマス利用に向けた発展に大きく貢献できるため社会的意義も非常に高い。
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