研究課題/領域番号 |
19K06170
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
原 忠 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (80407874)
|
研究分担者 |
堀澤 栄 高知工科大学, 環境理工学群, 教授 (20368856)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 埋立地盤 / 丸太 / 生物劣化 / 耐久性 / 現地調査 / 地盤改良 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、埋立地盤内に長期間埋設された丸太の健全度を評価し、丸太打設液状化対策&カーボンストック工法の地盤改良効果の永続性を定量的な結果により証明することである。長期間地盤内に埋設された丸太を回収し、地盤改良材として木材を使用する際の弱点である生物劣化の有無や程度を、地盤工学的観点と木材工学的観点の両面から調べ、埋立地盤内で丸太の長期耐久性が保持され改良効果が半永久的に発揮されることを証明する。 一連の成果を、設計・施工上の留意点についてマニュアル化し、森林資源を活用した環境配慮型地盤改良工法の有用性と確実性、信頼性を向上させ、地産地消型の防災技術を普及させるための具体策を提示する。
|
研究成果の概要 |
本研究では,申請者らが開発した丸太打設液状化対策&カーボンストック工法の地盤改良効果の永続性を定量的な結果により証明した。埋立地に長期間埋設された丸太を現地で回収し,地盤改良材として木材を使用する際の弱点である生物劣化の有無や程度を,地盤材料や密度などの地盤工学的観点と,材種や腐朽度、力学的性質などの木材工学的観点の両面から調べた。その結果,埋立地盤内で丸太の長期耐久性が保持され地盤改良効果が半永久的に発揮される事実が複数の実験から示された。さらに,LP-LiC工法により改良された埋立地盤の現地観測から,丸太を用いた環境配慮型地盤改良工法の有用性と確実性,信頼性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の豊富な森林資源を積極的に利用し,発生確率の高い南海トラフ地震などによる液状化被害を軽減させるための具体的な方法として,筆者らは環境負荷型の従来工事に比べ地球温暖化対策にも配慮した丸太を用いた対策工法を提案している。鋼やコンクリートなどの人工材料が普及する我が国において,不明確な点の多い埋設後の丸太の健全性や機能性,効果の永続性を生物劣化の観点から分析し,木材が断面欠損することなく改良効果が半永久的に発揮される事実を定量的結果で示した。木材を利用するうえで障害となっている要因が解消され,純国産資源で長い歴史を持つ木材を液状化対策に積極的に活用するための一助になることを期待している。
|