研究課題/領域番号 |
19K06230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 新居浜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
喜多 晃久 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 准教授 (00555162)
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研究分担者 |
岡村 好子 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 教授 (80405513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | RHa-RCA-FISH / 蛍光 in situ ハイブリダイゼーション / 限界希釈法 / キチン分解有機酸発行菌叢 / GlcNAc分解菌 / 細菌間相互作用 / キチン分解菌叢 / アルギン酸分解菌叢 / Mangrovibacterium / RHa-RCA法 / in situ RHa-RCA-FISH法 / mRNA特異的蛍光標識 / 嫌気的キチン分解 / キチン含有廃棄物 / 海洋性菌叢 / 難培養微生物 / in situ RHa-RCA法 / シングルセルゲノミクス |
研究開始時の研究の概要 |
水産加工の際に大量に生じるキチン含有廃棄物(エビ殻やカニ殻)は有望な再生可能資源であるが、有効な利用方法が確立されていない。一方、申請者は未処理のキチン含有廃棄物からバイオガスを効率的に生産することができる微生物群集を、海洋環境中から取得することに成功した。そこで、本研究はその微生物群の個々の役割を明らかにすることを目的とし、まずは、in situ RHa-RCA法およびFISH法によって微生物群集中の特異的な微生物を可視化する技術を確立する。さらに、その特異的な微生物を個々に分取し、全ゲノム情報を取得することによって、微生物群集によるキチン分解メカニズムを世界で最初に明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
菌叢中の微生物の役割を可視化するため、モデル菌叢であるアルギン酸菌叢中でRHa-RCA-FISHによる遺伝子発現の可視化を試みた結果、アルギン酸分解を担うMangrovibacterium菌体内で蛍光顆粒が観察され、可視化に成功した。また、キチン分解メタン発酵菌叢から、付着担体として海洋底泥を必要としない有機酸発酵菌叢の取得に成功し、顕微鏡観察により、キチン結晶の周りに多数の菌が付着している様子を初めて観察することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新たに分離に成功したキチン分解有機酸発酵菌叢は、微生物付着担体としての海洋底泥を必要としないため、キチンが分解されていく過程も観察できるようになった。一方、菌叢による嫌気的キチン分解がいかにして行われているのかを解明するためには、菌叢中の個々の微生物が「何を」やっているのか明らかにする必要がある。RHa-RCA-FISHを適用することにより、本菌叢だけでなく様々な菌叢中の微生物の役割を特異的に可視化することが可能となり、これまで未知であった微生物共生関係の解明が加速することが大いに期待される。
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