研究課題/領域番号 |
19K06240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
神保 充 北里大学, 海洋生命科学部, 教授 (10291650)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レクチン / ウスエダミドリイシ / サンゴ / 褐虫藻 / 獲得 / 共生 / 貪食 / 誘引 |
研究開始時の研究の概要 |
サンゴの繁栄は褐虫藻との共生なくしては成り立たない.そのため,世代ごとに新たな褐虫藻を獲得している.サンゴは環境に適した特定の褐虫藻を獲得することにより,環境適応能力を高めていると思われる.申請者は褐虫藻の獲得機構の重要な因子として糖結合タンパク質レクチンを見出した.そこで本申請では,褐虫藻の誘引・取り込みに関与するレクチン候補を同定したあと,誘引・取り込みのどちらに関わるか調べるとともに,受容体を探索する.サンゴの産地と褐虫藻株の組み合わせにより,獲得できる組み合わせを明確にして,サンゴによる褐虫藻獲得に関与するレクチンおよび受容体を明らかにして,褐虫藻選択機構を明らかにする.
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研究成果の概要 |
いままでサンゴによる褐虫藻の獲得機構については十分に解明されていなかった。本研究により,サンゴの一種Acropora tenuis において,レクチンが,褐虫藻の誘引や貪食に重要な役割を持つことを明らかにした. 石垣島と瀬底島から得られたA. tenuis 幼生が異なる褐虫藻株を獲得する傾向を有することを見いだした。さらに,交配実験により,稚ポリプが獲得する褐虫藻株は,レクチンActL により影響されている可能性があることが見いだされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の環境変動の影響でサンゴの白化が進行しており,サンゴの減少のみならず,サンゴ礁生態系の衰退に繋がっており,観光業や漁業など様々な影響が報告されている。一つの原因はサンゴが脱落することである。 本研究ではサンゴの一種ウスエダミドリイシをモデルとして,その獲得機構をレクチンを中心に検討して,サンゴによる褐虫藻の誘引や,胃層細胞への取り込みに関与していることを見いだした。これらのレクチンを活用することにより,白化したサンゴに褐虫藻を再獲得させるのを,より効率的に行うことができると期待される。
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