研究課題/領域番号 |
19K06288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
石井 敦 筑波大学, 生命環境系, 教授 (90222926)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 灌漑管理 / 水田 / 水利組織 / 水利費 / 開発途上国 / 水田灌漑 / 土地改良区 / アフリカ / 灌漑排水 / 水収支 / PIM / 農業生産性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近年、水田を中心とした灌漑開発が進められているウガンダ共和国を対象とし、灌漑水利組織の構成や灌漑管理方式の違いが農民への配水におよぼす影響を実証的に明らかにし、そこから、開発途上国で新たに開発される灌漑事業地区において、農民間の平等配水および高い水利費徴収率を実現するための、PIM方式の灌漑管理の必要条件を明らかにし、現在のPIM方式による灌漑管理の改善点を提案する。
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研究成果の概要 |
開発途上国のウガンダ共和国において、新たに開発された大規模水田灌漑地区での農民参加型の民主的な灌漑水利組織の配水管理の実態を求め、公平で効率的な水利用を実現するための灌漑管理の条件を考察した。 農民参加型の灌漑地区では、トップダウン型の灌漑管理地区と比べ、用水供給の不安定な水田が増え、地区全体の収量が10%程度減少していることがわかった。また、幹線・支線水路のいずれの水路レベルでも下流で用水供給が不安定で収量が低迷していることが明らかになった。また、下位の水利組織間の配水協議を行うことで、水利組織内の農民の協力がうながされ、地区全体の平等配水が実現され得ることを論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発途上国では食料不足問題対策として大規模水田灌漑事業が行われているが、水利施設建設後の灌漑用水の配水管理が不十分で、灌漑投資に対して十分な生産物を得られていない。 本研究は灌漑地区内の3000以上ある水田群の不平等な配水状況を、面的に推定した初めての研究で、灌漑管理問題解決に必須の基本データを提供している。また、日本の灌漑管理組織との比較等により、灌漑地区内の下位の水路レベルの水利組織同士が配水について協議することで、下位の水利組織内の農民の協力関係が強化され、地区全体の平等配水が実現する可能性を論じており、今後の途上国の灌漑開発に有益な研究成果をあげている。
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