研究課題/領域番号 |
19K06333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高橋 輝昌 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 准教授 (20291297)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 都市化 / 都市緑地 / 土壌 / 有機物分解 / 生物多様性 / 土壌酸性 / 反応速度論的解析 / 土壌動物群集 / 土壌微生物活性 / 緑地 / 化学的性質 / 有機物動態 / 土壌の化学的性質 / 土壌の生物学的性質 / 物質循環 |
研究開始時の研究の概要 |
都市林周辺の都市化の進行に伴い、都市林土壌の酸が中和され、炭素濃度が高まる傾向にある。本研究は都市化に伴う土壌の酸の中和が、土壌での炭素動態を変化させるしくみを明らかにすることを目的とする。土壌の酸の中和が土壌での有機物動態を変化させ、都市林土壌の炭素濃度を増加させるしくみを解明するために、(1) 都市林土壌の酸性が土壌の養分特性に及ぼす影響、(2) 土壌の養分特性が植物から土壌に供給される有機物(落葉落枝)の質(分解されやすさ)におよぼす影響、(3) 土壌酸性が土壌中で有機物を分解・無機化する微生物の量や活性に及ぼす影響、およびそれらの相互作用について検討する。
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研究成果の概要 |
都市化に伴い、土壌中の粉塵由来のカルシウム、マグネシウムなどの濃度が高まり、植物に吸収されるマンガン量が相対的に減少したことと、窒素濃度が増加したことにより落葉などに含まれる難分解性有機物の分解が抑制されて土壌中の炭素濃度が高まった。また、都市化による粉塵の影響で土壌の酸が中和され、土壌動物の多様性が低下したことで、土壌動物による落葉分解が抑制されたことも土壌中の炭素濃度を高める要因であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
都市緑地を管理する際に、都市環境が都市緑地生態系におよぼす影響に配慮する必要がある。現在の都市緑地での植物管理は、山岳地の森林や農地といった、都市化の影響をあまり受けていない地域で得られた知見に基づいて行われている。今後、都市域での緑地管理には、自然界の物質循環の要素を取り入れた管理を行うことが望ましく、都市環境が物質循環特性におよぼす影響を明らかにした本研究の成果が活かされると考える。
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