研究課題/領域番号 |
19K06342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41050:環境農学関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
小川 拓水 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (00580367)
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研究分担者 |
太田 大策 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (10305659)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 藻類バイオマス / ユーグレナ / ワックスエステル発酵 / 還元的TCA回路 / 嫌気的代謝 / 低酸素ストレス / ミトコンドリア / ワックスエステル / 葉緑体 / 低酸素環境 / パラミロン / 脂肪酸合成 / レドックス制御 |
研究開始時の研究の概要 |
藻類バイオマスは,循環型・低炭素社会構築の鍵となる生物資源である。本研究では,実用的な藻類の一種として広く研究対象とされているユーグレナを材料とし,嫌気的条件下での二酸化炭素固定に関わる代謝経路に着眼し,分子レベルでの新知見を獲得するとともに,その生理機能を解明することを目指す。さらに,その代謝工学的改変によって,嫌気的環境下で産生する有用バイオマスの産生量向上と環境中二酸化炭素低減を同時に達成し得る新規バイオマス生産基盤技術の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
ユーグレナは好気環境下では光合成を行い、余剰光合成産物を貯蔵多糖に変換して細胞内に蓄積する。嫌気環境下では、この貯蔵多糖が主要な炭素供給源となり、還元的TCA回路の活性化によるATP産生とワックスエステル蓄積が誘導される (ワックスエステル発酵)。我々は、ユーグレナのワックスエステル発酵に環境中CO2固定を伴う代謝経路 (嫌気的CO2固定経路と呼ぶ) が関わることを見出した (Padermshoke and Ogawa et al. 2016)。本研究は、ユーグレナの嫌気的CO2固定経路が担う生理的役割の解明を目的とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微細藻類は光合成により二酸化炭素を有機物に固定し、そこから多様な有用物質を生合成する能力を持つ。優れた物質生産能を備えた数種の微細藻類は、食品、サプリメント、化粧品などの原料として利用されており、近年では、バイオディーゼルやバイオプラスチックの原料となる生物資源としても注目を集めている。微細藻類ユーグレナは,嫌気環境下でバイオディーゼル燃料の原料として利用可能なワックスエステルを生合成する能力を持つ。ユーグレナの嫌気環境下での炭素代謝に関する新知見の獲得は、ユーグレナが嫌気環境下で産生する有用物質の品質や生産性を向上させる代謝工学の新たな技術の開発に繋がる可能性がある。
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