研究課題
基盤研究(C)
本申請課題においては、ヒトで問題となっているホルモン療法抵抗性前立腺がんと若年期での去勢というイヌ独特なライフスタイルによって生じるホルモン療法難治性イヌ前立腺がんの病態近似に着目する。去勢イヌで前立腺がん発症機構が解明できればヒト前立腺がんがホルモン療法抵抗性を獲得する機構の解明に繋がると考え、前立腺がん発症起点となるアンドロゲン受容体(AR)の成熟機構に関わる因子を中心に生化学・細胞生物学的手法を用いて精査する。
ヒトで難治性のアンドロゲン受容体シグナル(ARシグナル)非依存前立腺は、去勢条件下で生じるイヌのホルモン療法抵抗性前立腺がん病態と近似しており、イヌ前立腺がんの発症・難治化メカニズム解明の意義は大きい。申請者は、アンドロゲン非依存条件下で起こるイヌのARシグナル伝達機構を解明するために、イヌAR全長をクローニングし、各種実験に供してきた。その中で、イヌARに存在するグルタミン(Q)の繰り返し数がARシグナル伝達機構におよぼす影響について、細胞生物学的に検証した。この機構を調節する因子としてのREIC/Dkk-2およびSGTAの役割についても検証した。
イヌは去勢により雄性ホルモン分泌の遮断を行うにもかかわらず、雄性ホルモン誘導性の前立腺がんを発症する。このメカニズム解明はヒト前立腺がんのうち、ホルモン療法に抵抗性を示す難治性症例の病態解明に繋がることが期待される。本申請課題では、イヌのアンドロゲン受容体がもつ構造多型がアンドロゲン受容体シグナル伝達におよぼす影響について解析した。また、本機構に対する、がん抑制遺伝子REIC/Dkk-3およびコシャペロン分子であるSGTA分子の関与についても解析した。
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