研究課題/領域番号 |
19K06427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 長浜バイオ大学 (2021) 北里大学 (2019) |
研究代表者 |
橋本 統 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (90317058)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 脂肪肝 / 代謝 / 肥満 / TGF-β / 肥満/糖尿病 / 褐色脂肪 / ベージュ脂肪 / へパトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
褐色脂肪細胞やベージュ脂肪細胞は、エネルギーを熱へと変換することでインスリン感受性やエネルギー代謝を亢進させる。この褐色脂肪/ベージュ脂肪細胞の活性化および増加は、肥満・糖尿病治療の標的として認識されているが、これらの細胞の調節機構は不明な点が多い。申請者はTGF-βファミリーに属するアクチビンEが、新規ヘパトカインとして褐色・ベージュ脂肪細胞の活性化および増加を促す効果を有することを見出した。本研究ではノックアウトマウスを用いて、アクチビンEの褐色脂肪/ベージュ脂肪細胞を介した糖/エネルギー代謝への関与を明らかにするとともに、このマウスの肥満・糖尿病モデルとしての有用性を検討する。
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研究成果の概要 |
アクチビンEは褐色脂肪やベージュ脂肪を活性化してエネルギー代謝を亢進しインスリン感受性を高める肝臓由来の新規ホルモンである。このアクチビンEをノックアウトしたマウスに高脂肪食を給餌したところ、短期間で肝臓に異所性に脂肪が蓄積して中心静脈性の脂肪肝となり、NASH (非アルコール性脂肪肝炎)の特徴である肝細胞の風船様変性、マロリー小体などが認められた。以上から、アクチビンE-KOマウスは、近年有病率が増加しているNASHを含む非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のモデルマウスになり得ると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルコール多飲歴が無いにも関わらず発症する非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、内蔵型肥満、糖尿病、脂質異常症、インスリン抵抗性と深く関連するため、メタボリックシンドロームの肝臓における表現型と考えられ、近年、その患者数は増加している。また、NAFLDのうち、肝臓実質細胞の壊死や炎症所見を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は,NAFLDの進行性慢性疾患である。NASHは肝硬変や肝癌へと進行するため積極的な治療介入が必要である。以上から、本研究は、これらの疾患の予防、診断、治療法の開発に有意義であると考えられる。
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