研究課題/領域番号 |
19K06439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2021) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
遠藤 墾 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 助教 (40813936)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 精巣 / 精子形成 / 加齢 / 減数分裂 / 細胞分化 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の精巣内では、精子の元となる精原細胞が自己複製をしつつ、減数分裂を起こす精母細胞へと分化することで、精子生産が継続的に維持される。この調節は、精巣の恒常性の維持や、次世代へ子孫を残すために必要不可欠である。現在、精原細胞がどのように減数分裂能を獲得するか、分子メカニズムは不明である。本研究ではマウスを用い、 減数分裂能に必要な機能遺伝子の同定やメカニズム解明を目指す。 本研究で得られる成果により、 精原細胞の体外移植技術の改良や、それに伴う遺伝子資源の凍結保存や家畜生産への貢献、ヒト不妊症の理解や治療法開発など、社会への幅広い波及効果が期待される。
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研究成果の概要 |
哺乳類の精巣では、精子の元となる精原細胞が増殖をしつつ、減数分裂を起こす精母細胞へと分化することで、精子生産が維持される。この増殖と分化の調節は次世代へ子孫を残すために必要不可欠であるが、分子メカニズムは不明である。本研究ではマウスを用い、機能遺伝子の同定を行うとともに、精子形成の維持機構の解明を目指した。 発生工学技術を駆使して遺伝子欠損(KO)マウスを3系統作製して解析を行ったところ、うち1系統で、加齢により妊性の低下を明らかにした。このKOマウスでは、従来の加齢(老化)で見られる精巣内の恒常性の破綻が、早期に起こることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は、精原細胞の増殖と分化の調節や、精子形成の継続性と加齢による破綻現象の一端を明らかにしており、畜産・動物生命科学への学術的な波及に寄与する。また現在、畜産動物の精原細胞を体外移植して精子を作製する技術が開発されている。本知見は、移植後の精子形成の効率改善に応用でき、この技術を活かして効率的な動物生産への展開が期待される。 さらに、ヒトの不妊は社会的要求の高いテーマであり、国内の不妊カップルは 約7組に1組と推定される。不妊症の約半数は男性側に起因し、主な原因として精子形成の障害が知られる。本成果は、加齢による男性の妊性低下の原因究明や治療法開発に繋がり、社会への還元が期待できる。
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