研究課題/領域番号 |
19K06448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
西村 仁 摂南大学, 理工学部, 教授 (80241347)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | JNK型MAPK / 線虫 / 精子形成 / 精子活性化 / spermiogenesis / 化合物 / 精子形成・活性化 |
研究開始時の研究の概要 |
精子の形成およびその後の活性化は,次世代の誕生に必須な過程である。最近,我々は,JNK型MAPKが線虫における精子形成・活性化に重要な役割を果たしていることを示唆するデータを得た。そこで,本研究では,(1)線虫ゲノムに存在する4種類のJNK型MAPK遺伝子のうち,どれが精子形成・活性化に関与しているか,(2)そのJNKがどのような基質タンパク質をリン酸化しているのか,という点を明らかにする。本研究成果は,JNK型MAPKの新規機能の発見につながることが期待できる。JNKは幅広い生物種で保存されているため,他の生物種における精子形成・活性化においても,JNKが関与している可能性は高い。
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研究成果の概要 |
本研究では,①線虫が持つ4種類のJNK型MAPKの中のどれが精子形成・活性化に関与しているのか,②①で同定されたJNKの基質は何か,について調べた.線虫の精子形成・活性化には,少なくとも3種類の経路(SPE-8クラス依存的経路,SPE-8クラス非依存的経路,DDI-4経路)の関与が知られている.まず,kgb-1とkgb-2遺伝子について,これらの遺伝子が協調してDDI-4経路で機能していることが示された.また,C49C3.10遺伝子について,SPE-8クラス依存的経路への関与が示唆された.現在,KGB-1・KGB-2やC49C3.10の基質タンパク質を調べている段階である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来より,JNK型MAPKがストレス応答やアポトーシスに関与していることは知られているが,本研究では,線虫における精子形成・活性化にもJNK型MAPKが関与していることを初めて示唆した.さらに,線虫精子と哺乳類精子の活性化が互いに類似したプロセスを経ることから,哺乳類精子の活性化にもJNK型MAPKが寄与していることが予想される.現在,JNK型MAPKを活性化する化合物が知られているが,そのような活性を持つ化合物を創製することにより,男性不妊に対する新規治療薬・検査薬のシード(種)化合物となることが期待される.
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