研究課題/領域番号 |
19K06471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
海部 知則 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (90343037)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | DCIR / C型レクチン受容体 / アシアロ糖鎖 / 樹状細胞 / C型レクチン受容体 / 遺伝子改変マウス / 自己免疫疾患 / 疾患動物モデル / 糖鎖認識受容体 / 糖鎖リガンド / 免疫制御 / 自然免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
関節炎発症に関与する遺伝子を探索する過程で見出したC型レクチン受容体DCIRは、免疫システムの抑制制御を担う受容体の一つである。遺伝子欠損マウスの解析から、DCIRを介したシグナルは免疫系細胞を負に調節し、この制御機構が破綻すると自己免疫疾患様の症状を発症および増悪化する。DCIRのシグナル誘導に重要なリガンド同定に成功し、DCIR/リガンドの相互作用が免疫応答を抑制する可能性が示された。そこでDCIRとリガンドの相互作用による免疫システムの制御機構を細胞、個体レベルで明らかにする。
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研究成果の概要 |
自然免疫受容体であるDCIRの機能不全は自己免疫様疾患や骨代謝疾患の発症につながることが示されており、DCIRの制御機構の解明は疾患の病態理解につながると期待される。我々はDCIRリガンドの同定に成功し、受容体による制御機構の理解に重要となるリガンドとの相互作用による機能制御を解析する土台が出来た。本研究によりDCIRの糖鎖リガンド発現を調節する糖鎖修飾酵素の発現パターンを理解することができた。また糖鎖修飾酵素による処理は免疫応答を抑制することが明らかとなり、DCIIRのシグナル伝達を人為的に操作する可能性が開けた。このDCIRの人為的制御は新たな治療法の開発につながる可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然免疫受容体であるDCIRは免疫システムや骨代謝の恒常性を維持する重要な受容体のひとつである。本研究において糖鎖末端の構造を認識する受容体において、末端構造を糖鎖修飾酵素により変化させ受容体機能を発揮させることに成功した。糖鎖修飾酵素の発現様式やDCIR-リガンドの相互作用が免疫応答を負に調節する仕組みが明らかとなりDCIR制御の基礎的知見が得られた。DCIRは関節リウマチ等の自己免疫疾患と関与することが示されており、DCIRを標的としいた医薬成分は新たな治療法の開発につながると期待している
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