研究課題/領域番号 |
19K06512
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西村 光広 神戸大学, 医学研究科, 助教 (40510285)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヒトヘルペスウイルス6 / X線結晶構造解析 / クライオ電子顕微鏡解析 / ヘルペスウイルス6 / 電子顕微鏡解析 / 相互作用解析 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトヘルペスウイルス6(human herpesvirus 6; HHV-6)はヘルペスウイルス科に属し、ヒトに感染後生涯体内に潜伏し続ける病原ウイルスである。HHV-6には性状の異なるHHV-6AとHHV-6Bがあり、HHV-6Bは小児突発性発疹を引き起こすが、それらの感染および病原性発現機構については不明な点が多い。本研究ではHHV-6ウイルスの表面に発現する事で感染の鍵となっているgH/gL/gQ1/gQ2複合体について立体構造を決定し、その構造および機能を解明する。その成果はHHV-6感染機構の解明を推進し、またワクチンや阻害薬と言ったHHV-6感染に対する対処法の開発に繋がる。
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研究成果の概要 |
本研究ではヒトヘルペスウイルス6(human herpesvirus 6; HHV-6)の宿主受容体認識を司るウイルス糖タンパク質複合体gH/gL/gQ1/gQ2について、構造解析と受容体認識機構及び中和抗体による阻害作用の解析を行った。gH/gL/gQ1/gQ2は受容体CD134に対して高い親和性を持つことを示し、また中和抗体がその相互作用に競合することを明らかとした。電子顕微鏡解析によりgH/gL/gQ1/gQ2の形状を明らかとし、さらに二種の中和抗体の結合部位を解明した。gH/gL/gQ1/gQ2と中和抗体Fabとの複合体について結晶を作製し、3.8 Åまでの結晶回折データを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトヘルペスウイルス6は全てのヒトが乳幼児期に感染するウイルスであり、生涯にわたり体内に潜伏感染し続けている病原体である。初感染時や再活性化時に脳炎を引き起こし得る危険性が知られており、未だ効果的な対処法は確立されていない。感染にはgH/gL/gQ1/gQ2と呼ばれる因子が必須の働きを担っているが、その立体構造や機能については未だに不明な点が多く残されている。本研究ではgH/gL/gQ1/gQ2の分子としての立体構造を解析するとともに、感染標的となる細胞で受容体となっているタンパク質との相互作用や、免疫系が作り出す中和抗体との相互作用の解析を行うことで、その機能についての知見を得た。
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